-
四万温泉についてから、四万川の方に神経を集中していたが、河鹿蛙の鳴き声が聞こえない。初夏にはよく聞こえていたのだが・・・。
「四万たむら」は、四万温泉では山口館、四万清流の湯に次いで3ヶ所目の入湯だ。四万温泉に着いたのが11時45分位だったので、先に食事をして、四万たむらに入ったのは12時30分だった。始めから甍の湯、森のこだま、御夢想の湯だけにしようと決めていた。
始めに甍の湯を選んだ。三つの湯でカランがあるのはここだけだ。甍の湯は広い。大きな湯船が三つ、小さな湯船が二つある。その広い浴室に私一人であった。湯温はそれぞれだ。上は42度位から下は39度位か。肌ざわりの柔らかい湯で、四万温泉特有の芳しい匂いがする。浴室の半分はガラス張りで、外は新湯川だ。その傍に竜宮という名の小さな露天風呂がある。
その露天風呂に入っているとき、河鹿が鳴いた。四万温泉に来た目的の、半分を遂げた思いだ。
森のこだまは、四万たむらの顔と言うべき存在なのだろうが、思っていたより小さい。湯温は、40度から39度位で長い時間入っていられる。新湯川の堰堤から、水が落下する様子が正面に見える。その音をうるさいと感じるか、無我へのいざないと感じるかは人それぞれだろう。
御夢想の湯は、HPの写真などでは完全に長方形に見えるが実際は正方形に近い。湯は温めで、ゆっくり夢想に耽られそうだが、よく見ると湯船の桧の表面が剥がれ、水苔のように浮いている。
本当は、岩根の湯にも甌穴にも、短時間だが入った。どちらもそれぞれに良かったが詳しい感想は省略・・・。
細かいところでは、貴重品を保管するロッカーは甍の湯にしかない。貴重品はそこに保管して湯巡りをし、最後にまた取りにくればよい。
2時間強の滞在であったが、浴室はたくさんあっても泉質は一緒なのだから、途中で飽きたと言うのも本音か・・・。
4人が参考にしています