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龍神温泉から国道を南下し、県道735号線に入ります。「こんな道で大丈夫やろか」と不安になるシーンが多々ありますが、紀伊半島を横断する道はどこもこんな感じ。所々にある案内看板を見落とさずに、離合の空気読みながらしばらく走ると、廃校になった小学校が見えてきます。そこへの分岐は龍神側から行けば右に下りていく感じ、これで目指すは丹生ヤマセミ温泉館に到着です。土日祝のみオープンの食堂狙いでしたので、休日の昼前の訪問でした。
浴室は内湯に浴槽が1つ、露天に1つありますが、露天は土日祝のみ利用可能です。場所が場所だけに平日はジモ専の感じなのでしょうね。お湯は湧出口でpH10.0,試験室でpH9.4という強いアルカリ性の単純泉を循環・消毒(次亜塩素酸+銀イオン)で用いています。確かに肌がつるつるしますが、何か威力に欠ける気がします。そこまで強烈な浴感はありませんでした。また、塩素臭がきつ目に感じました。このあたりのコントロールは今一歩というのが正直な感想です。あと、麦を炒ったときというのか、穀物系の香りがお湯からしました。最初は調理臭かと思っていたのですが、試しにお湯を洗面器にとってタオルをつけてしばらく放置しておくと、タオルからその臭いが強くするようになりました。何の臭いかは分かりません。
と、ここまでは平凡な施設というか、紀伊半島の並み居る強豪の中では貧弱な印象が否めないところですが、ここの魅力は食堂の茶粥定食、これにつきます。茶碗に何杯とれるのかというくらい大量のぬるい茶粥に地元の野菜の漬物、野菜の煮物に焼いた鮭。野菜はこの山村のものをそのまま使い、素材自体のうまさで勝負しています。そしてアッサリした茶粥のうまいこと。御腹と心がパンパンに満たされて値段はたったの500円。これはお値打ちですよ~。0人が参考にしています