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昭和40年代に大阪府下の銭湯で流行した「人工炭酸湯」を思い出さずにはいられない湯。言い換えれば、当時の銭湯が目標としていた肌触りがこれだったのでしょう。肌触りと温度だけでなく、臭いと色もそっくりです。(今でも東大阪市の「ぽんぽこ温泉」や東淀川区の「ゆーとも小松」などでは人工炭酸湯が堪能できます。泡は付きませんが。)
銭湯としてみた場合は、5点満点です。特に、シャワーの水圧の強さ、掃除の頻度、階段の流水、脱衣場の「ドライヤー持ち込みコンセント20円」の細かさなど、色々な点で大満足です。(個人的には京都市の「錦湯」、守口市の「宮前湯」などが銭湯の王様です。)
温泉としての評価(ここがまさに好みの問題なのですが)は、3点ぐらいです。その理由は、(1)私のように(心臓・血管に負担が大きいことは百も承知で)高熱湯が好きな人にとってはぬるい、(2)肌に優しすぎる、(3)人工炭酸湯を思い出させる独特の臭い、などで高評価はできません。私はやはり、塩分多量で高温、肌がピリピリ、汗がダラダラになる、パンチの効いた有馬温泉のような湯に温泉の典型を見出してしまいますので。
思うに、昭和40年代の終わりぐらいから、家風呂育ちでぬる湯・長湯が好きな人が増えたので、こういう湯が好まれるようになったのではなかろうか。食の好みと同じ現象でしょうかね(私は三食とも主食はごはんしか食べません)。正直に言って、5点を与えるほどにはスゴイとは思いませんでした。
もちろん、あれほどの大量の「垂れ流し」は温泉地でもめったにお目にかかれないもので、この点については感動せざるをえなかったのは事実です。「源泉枯れ」が心配になるほどでした。また泡付き具合も大したものです。0人が参考にしています