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神戸市灘区にある素晴らしい温泉銭湯である。2002年8月より自家源泉の湯を利用してリニュアルオープンした由。駐車場も完備されているが、如何せん人気のある施設であるため、休日など駐車するのも大変だろうと思う。幸い平日の昼間に利用したためうまく駐車でき、事なきを得た。待ってでも入る価値のある有意義な温泉だ。
湯あそびひろば系ゆえ、目立つ外観、内部は複雑な造作である。益荒男の湯、神楽の湯と二種類の浴室があり、男女日替わりのシステム。私が入浴したのは神楽の湯だが、サウナの種類が異なるくらいで、設備内容に大差ない模様。
浴室の戸を開けるといきなり階段があり、二階に上がるとカランとジェットバス等の白湯の機能バスが並ぶ。興味がないので更に上に上がると、三階に天然温泉浴槽と露天風呂があった。
まず露天風呂に入浴してみたが、身体を沈めるや否や、まとわりつくような柔らかい肌触りに驚いた。色彩は緑色透明のきれいな湯で、ほのかに硫化水素臭と鉱物臭がする。特徴的なのは、身体に細やかな泡が無数に付着するところ。これは感激である。ここまで泡に包まれた経験はない。
湯は上からと下から両方から注がれているため、うまく混合し、温度も微温湯で浴槽の上下に温度差がない。水風呂も併設されているため、いくらでも長湯ができる。地元のご隠居達は床屋談義でいささか長湯、こんな素晴らしい温泉が沸く銭湯の近くに住める人が羨ましい限り。
内湯にも源泉浴槽があるが、泡付きは露天風呂の湯と比較して劣るため、露天風呂ばかりに入浴した。ここでは露天風呂の湯を堪能すべきである。
ここの温泉は源泉かけ流し、源泉浴槽では一切塩素臭などしない。温泉を再利用していない趣旨の記載が誇らしげである。「垂れ流し」という言葉があったのには身も蓋もなく好感した。良心的な温泉利用法で、利用者にとってはまことに有難い試みだ。銭湯料金でこんな幸福を味わえるとは、神戸の街は畏るべしである。0人が参考にしています