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鳴尾浜に建つ瀟洒なスーパー銭湯、入浴料も若干高めで、ややハイソな感がある。事実、館内は小粋な木質の置物等、視覚的に凝った造りで、演出はさすがに上手だといえる。
入館時にリストバンドをもらい、退館時に決済というシステム。リストバンドを脱衣場の鍵の部分に接近させることによって、ロッカーの開閉を行うハイテク設備なので、最初は少々とまどう。私など全裸になって、脱衣ロッカーを閉めるべくリストバンドを接近させても、なかなか施錠してくれないお間抜けな有様だった。
浴室は広いとは言えず、天井の低さが印象的。とはいえ、夜間に入浴したため、オレンジ色の少々暗めの照明がセンス溢れるものであった。露天エリアも、壷湯が三つと岩風呂があるのみで、こちらはかなり狭い。
内湯には、源泉かけ流し風呂も造られており、早速入浴してみたが、特に優れた浴感ではない。芳しい天然温泉の香りもない。他の浴槽はすべて循環湯で、かなり強い塩素臭である一方、こちらは消毒臭がやや弱い程度で、塩素消毒を施したうえでのかけ流しであろう。天然温泉の有り難味はあまりない。
入浴料金が高いだけあり、さすがに塩サウナの塩は無料、ちゃんとテレビも付いている。テレビは乾式サウナや脱衣場にもあり、サービス面では良好、無料の血圧測定機まである。
なかなか上手い演出で、大人がのんびりするには適しているスーパー銭湯である。しかし、源泉かけ流しの湯の泉質だけを比較すると、神戸の温泉銭湯や、近隣のクア武庫川に引けをとり、尼崎の湯の華廊とは比較にならない。やはり私にとっては特段有り難味のある温泉施設ではないというのが実感だ。0人が参考にしています