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久々に入浴してみたが、期待にそぐわぬ個性豊かな湯に満足した。阪神間の温泉銭湯のなかでは最も強烈といった印象で、有馬温泉並みの強食塩泉の威力に圧倒される。身体に刺激を与えたいと思えば、クア武庫川の湯は優れものであるし、柔らかい湯に抱かれてゆったりしたいと思えば別の銭湯にすればよい。阪神間は、銭湯料金でかけ流しの湯を堪能できるのだから、立派な温泉郷だ。私にはこの地でスーパー銭湯に入る気がしない。気がしないというより、入る必要がない。スーパー銭湯より格段に泉質が良好で、また大事に温泉が利用されているからである。
天然温泉浴槽は二種類あり、それぞれ温泉利用法について、貼紙で説明されているのは良いことだ。それを読んでしまうと、濾過・加水・塩素消毒・循環の色なしの浴槽には入る気が失せるが、隣にある色つきの源泉は温度を下げるための加水のみ、天然温泉を十分に堪能できる。夏場は暑いので、水風呂との往復などが快適。
源泉浴槽は底が見えぬほど、鉄分の酸化で茶色に濁った湯であるが、常連客の話に聞き耳を立ててみると、浴槽に注入する段階では無色透明の湯であるらしい。開店と同時に入浴すれば、無色透明の新鮮な源泉を味わえるとのこと。随分と食指を動かせられる。0人が参考にしています