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宿泊編でも触れましたが、新小松屋さんの湯は鹿の湯と同源泉の極上品。その湯を午後9時以降は貸切にもできちゃうのが、新小松屋さんの凄さです。浴室は男湯・女湯の内湯各1。それと足湯が1つ。残念ながら露天はありません。
まずは男湯から。湯船内部は石造りですが縁は木造り、洗い場の床は松のスノコ敷き、壁にも松板を配し、木の温もりが感じられる浴室です。こちらも建物同様、部分的に手直しをしながら維持している模様ですが、いい具合に鄙びています。浴室内は硫黄+玉子臭の蒸気でムンムン状態。湯船の大きさは2~3人サイズと小ぶりですが、その分鮮度は抜群。少し灰色掛かった乳白色、湯温44度といったところ。むろん掛け流し。源泉は無色透明でかなり熱い。湯船は意外と深くどっぷりと浸かれます。顎まで浸かり鼻腔を全開にして硫黄成分を吸い込みます。身体の内と外から硫黄成分を浸透させると自然と力が抜けて、まさに至高の時。「くふぅ~~、たまらん!」と硫黄泉に身も心も売り渡したのであります。源泉を口に含むとレモンスライスを口に入れたような錯覚におちいるほどのレモン味。す、すっぱいぞこりゃ!!と思った瞬間、今度は苦いのなんのって。見事な音速リレーの変化。良泉口に苦しです。浴感は初めごく僅かにピリっとする刺激がり、肌になじむと感じなくなりました。入浴後、肌はスベスベになりましたが、指紋の溝が薄くなった気がします。体も芯から温まり、いつまでもポカポカでした。女湯は石造りでちょっぴりモダンな感じ。湯船は男湯よりもやや小さめです。
ところで、新小松屋さんのお風呂は館内の内湯だけではありません。民宿街にはお風呂のない宿泊施設も多く昔から通い湯の習慣があり、今も二つの共同湯があります。滝の湯と河原の湯です。地元の組合員や民宿街の宿泊客は入浴可能ですが、一般の立ち寄りはできません。この二つの共同湯がこれまた素晴らしいのですが、これは別レポートで。。。。2人が参考にしています