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雲海閣さんのお風呂は、源泉二本立て。受付の脇を通ってちょっと階段を下りたところに奥の沢噴気泉を引き湯したタイル張りのお風呂があります。男湯が6~7人サイズ、女湯は2~3人サイズでしょうか。あちこちとタイルが剥げ落ちていて老朽化の感は否めませんが、お湯は体感43度のやや熱め、ほぼ無色の湯には赤茶けた湯の花が舞っています。良く見ると少しだけ白んでいる湯です。ほんのりと甘い弱硫黄臭&明礬臭も感知。浴感は柔らかく癖のない印象。悪く言えば鮮度不足なのかもしれませんが、余計な雑味がとれ、熟成された湯とも言えます。浴後は良く温まりサッパリとした印象です。
次に向かったのが地下壕&長い階段を下りきったところにある硫黄泉です。雲海閣さんの本丸ともいえる浴室で、那須湯本不動の4番打者「鹿の湯源泉」が引き湯されています。湯船は木造りの横二連。那須湯本では良く見かける浴槽タイプ。見るからに鄙びた風情は、もう幾年も湯の成分を吸い続けた浴槽だけが持つ独特の雰囲気です。片方は体感44度の熱め、もう片方は体感42度の適温になっていました。湯長の熟練した管理が垣間見られます。
湯長に感謝しつつ連れと混浴させていただきました。なんとなく鹿の湯や新小松屋さんで入る鹿の湯源泉よりは若干マイルドな湯あたりで、香りも少々抑え目なきがしますが、さすが鹿の湯源泉。まったりとした浴感がたまりません。硫黄フェチの私は何度も湯を頭にかぶり、鼻腔の奥から肺の中まで硫黄成分を染み渡らせるように湯気を吸い込みます。まさに至福のときです。女湯ももちろん混浴させていただきました(笑)。こちらは床板が張りかえられたばかりでとても綺麗でした。
鹿の湯源泉を貸切では入れるお宿はそうはありませんし、毛色の違う二源泉を同時に楽しめるのも雲海閣さんの強力なセールスポイント。オススメの湯です。8人が参考にしています