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料金箱がある。入湯料300円を納める。
(噂の)店主が私の顔を見て「初めて?」と尋ねてくる。初めてである。
「来なさい。」と案内されることになった。
湯が湧き出ている場所の蓋を開けると「ここへ顔を入れなさい。」と促される。
顔を入れると鼻がツーンとした。「炭酸ガスだ。」と説明される。
次は「湯の中に手を入れなさい。」と促される。手を入れてみると温い。
そして「湯がついた手をなめてみなさい。」ということでなめてみる。
渋みのあるしょっぱさ。「ナトリウム-カルシム塩化物泉で高張性か?」と推測するも敢えて黙っていた。
「どうだ。しょっぱいだろ。ナトリウム、カルシウム、マグネシウム・・・中略・・・二種類の露天があるが、色が違うのでわかるとおり源泉が違う・・・中略・・・温いからといって長時間つかり過ぎていると慣れない人はのぼせてしまう。最初は一時間くらいが良いかもしれない。」
と300円の客、私1人に対して温泉講義をぶちまくった店主は最後に「それではごゆっくり。」と去っていった。
上述のとおり湯は温いが、高張性でその成分はバラエティーに富んでおり保温性そのものは高く、湯上りは爽快な気分。
なんとも鄙びた湯屋で、床などは成分が堆積したかのような色となっている。
信州に訪れたのならぜひ入湯を・・・。7人が参考にしています