-
「初めてですか?」『はい』
「どこから来たの?」『北陸の金沢からです』
「あんたネットででも調べて来たんじゃないの?ここは宣伝など一切してない地元の湯治場なんだから」
『(クチコミを思い出し(図星‥。))』「とにかくついてきなさい」
内湯と露天の間の源泉槽に連れられて「ここに顔を突っ込んでごらん」『(炭酸のすごさに)うわぁぁぁ~!!!』
露天の2つの浴槽の違いなどを説明された後「1時間以上入らないとここの良さがわからないよ、ごゆっくりどうぞ」
他の方も語られてる通り名物御主人とこんな会話をしてから内湯脇で脱衣、いかにも湯治場の雰囲気です。
いったん玄関から外へ出て露天へ、内湯同様見た目にも濃厚な黄土色の湯があふれております。
景色こそ望めませんが年季が入った湯色と同じ成分の固まりを見ながらの湯、
湯口から湯舟に落ちた湯を見てると、サイダーのように炭酸成分が若干シュワーと飛び散るのが確認できます。
タオルが変色してしまいますので、鉄泉専用のタオルを用意されるといいでしょう。
(常連の方は湯の色と同じ色の専用タオルを持参してました。)
飲泉もしましたがとてもエグイ味、飲めたものではないどころか湯上り後も口に残ってました。
露天は混浴ですが常連の女性の方は専用のバスタオルを巻いてそのまま入浴してました。
ぬる湯なので御主人に言われたとおり1時間ほど長湯、常連さんもだいたい1時間くらい入っておりました。
体を洗うことはできず湯につかるのみですが、湯上り後に腕を見ると明らかに肌がスベスベになってました。
長野近郊にあるにもかかわらずまさに湯治場の雰囲気、
一般の日帰り施設や旅館と同様の気持ちで行くのは間違いでしょう。
浴場を出て自販機で飲み物を買おうとすると再び御主人が声を掛けてきて、
「これからどこに行くの?」『(初めてだったので)松代の街を見ていこうと思います。』
「あんた大本営地下壕や真田家のこと全然分かってないねえ」『(絶句‥)』
すかさず観光地図を持ってきて「いいか、まずはここの観光案内所に行くといい、
観光ボランティアがいて、お茶や漬物も用意してくれるから説明を受けるといいよ、楽しんでらっしゃい。」
やや個性が強いがとても親切に湯のことや地元のことなどを説明してくれるいい御主人でした。
(2005.9.4入湯)7人が参考にしています