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投稿日:2009年12月26日
文化庁登録有形文化財 第31-0018~0119号也 (旅館大橋)
世界遺産つぼ湯さん
[入浴日: 2009年12月22日 / 1泊]
44.0点
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44.0点
文化庁登録有形文化財 第31-0018~0119号也。ほぼ全館が文化財だそうな。
ただ古いのではなく、国の文化財の旅館は威風堂々としていて良く手入れされている。
表玄関の前にいるだけで、もうなにか癒しの予感にわくわくしてくる。すばらしい!
この入り口玄関フロアーは2階だという。
三徳川沿いに建つ横長120mの木造文化財。いわゆる吉野建てだろう。
部屋も同じ造りはなく、全部の趣向が違うらしい。当時の宮大工達の仕事だ。
部屋の窓ガラスも昔特有の手製のもので、悪ガキが割ったらもうそれっきりだ。
昭和初期の建物と聞いたが、建て増しもあり木造旅館はバリアフリーにはなりにくい。
足の悪い人や都会的なホテルに慣れた人には使いづらいだろう。
それにしても、全国のこうした風情ある建物はそう長くは保たない。
楽しめる時間は、着実に刻々と無くなってゆく。
多少の不便は昭和初期の風情と楽しんできたし、部屋での1日はとても快適だった。
登録前に必要な都合を整えないと、鏡とドライヤーのコンセントは部屋の対角ということもある。(修善寺温泉の新井旅館がそうだった)
大橋ではきちんと準備されていたのだ。
料理については、旅館の料理としては他に較べても良いほうだったと思う。
華やかさがある。演出もある。よく考えられ手の込んだ内容だった。
オーナーは特にこれらに腐心しているように感じる。
当たり前だが丁寧だ。味はまあまあというところ。
冷たい温かいがタイミング良く出されて量も程がいい。
しかし、今回は平日利用なので、これは仲居さんに無理があったらわからない。
段取り(サービス)については、いつも印象が同じというのは難しいことだと思う。
ただ、京懐石の雅を装う高額ねらいの旅館がいまだ多いのが悩ましい。
あえて言えば、京懐石は京都でしか育たない。
地産地消で高額を狙う旅館がもっと現われての地域の活性があった方がいい。
今どき、正月と旅館に行くときぐらいだけが御馳走でもない。
大消費地都会に限ってみれば、手に入らないのはその土地でしか戴けない地産地消物ぐらいだ。
近頃、テレビ番組に多い料理モノによくある地方のうまいもんに対する憧れでもある。
だから、全国のどこでも提供される似たような高額日本料理については詳しく述べる気にならない。
肝心の湯については、岩窟風呂が三朝らしくすごく良かった。
浴室へは、やはり階段を地下に降りる。見上げると天井の高さは7m程はあるか。
湯舟と洗い場を眺めると、まるで河原にあったものの上に湯屋を建てたごとくである。
湯舟の中の様子は、岩が大小ゴロゴロとある。
昔の有りようそのままなのか、野趣あふれる湯舟であるのは魅力だ。
そう言う訳で、はいる前に身体の収まり処に見当をつけておく必要がある。
足の悪いお年寄りにはちょっときついかもしれない。
清掃にムラ?階段や床に滑りやすい箇所もあった。
湯舟は四つ。向かって一番右がトリウム温泉。今現在、世界一の含有量を誇る。
ならばと、もっぱらこればかり浸かることになった。
ふちに桶にすくった湯を数回浴びせ、そこへペタンとすわる。
そして、手、足、肩、最後に頭からと都合数十杯のかぶり湯をする。
このいつもの幸せな儀式のあと、いざ入浴とあいなる。
一息ついて今度は、足元付近の湯の吹き出し箇所探しをやってみる。
狼煙のように沸き上る位置を発見~。宝探しの気分だ。
ラジウム泉のほうについては、
向って一番左のちっこいやつは良く見ると、猫のひたい程の砂地からぽこぽこと湧く。
中の2つは溢れる量からすると、湯舟の外から足元へ配されている配管からの湯量に近い。
もしかして、足元からの湯の出が少なくなっているが為に配湯されるのだろうか?
こんなのを見ていると、昔からこの位置が温泉の出所であって、大橋も三朝もこの上に始まったのだとわかる。
川側に寄り添う露天の位置もそうなんだろう。
隣接するホルミシスサウナは45度前後とサウナ嫌いにもその気になるかな?
ミストが一番直接的で温泉の効果があるらしい。
微量の放射線が身体の細胞を刺激し新陳代謝が促進されるとのこと。8人が参考にしています