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日頃、東北や信越方面が多い、コバやん、しのみーとの温泉ツアーですが、今回は毛色を変えて山梨県は奈良田温泉白根館へ行くことになりました。
東京駅前を8時半頃出発し、東名高速経由で途中富士宮やきそばでも食べるつもりでしたが、10時過ぎには富士山が後方に流れ、やきそばを食すにも早すぎること、宿では山の幸中心となろうし、折角海の近くに来ているのだから清水でマグロを食べようということになり、富士ICを通過し清水ICで下りました。
清水駅からもほど近い「河岸の市」で一番行列の出来ていた「おがわ」で昼食を摂ることに。
45分以上並んで、コバやんとしのみーは「海鮮次郎長丼1700円也」を、私は「元祖ネギトロ丼800円也」を注文しました。次郎長丼の切り身は確かに巨大でボリューム感たっぷりでしたが、私のネギトロ丼も注文を受けてから大将がたたいて(音が店内に響き渡るのでわかる)ネギトロたっぷりで満足しました。
食後、三保の松原で富士山を眺めて13時半に出発、国道52号で山梨方面へ向かいました。
我々はいつも宿への途中のスーパーで地酒やつまみを購入するので、今回も身延あたりで買出しを、と考えていました。
しかし、身延町内もこれといったスーパーが見当たらず、結局国道から分岐し、奈良田も属する早川町内へと入ったのですが、沿道にこれといった施設はなく、結局40分あまり早川を遡上し、奈良田温泉に16時に着きました。
道路は一部にセンターラインのない所もありましたが、新しいトンネルも多く、カーブや勾配もきつくないので比較的走りやすかったです。
宿は奈良田ダムの先の河原沿いにありますが、渇水状態で水量は多くありませんでした。
車を降りると硫黄臭がして気分を盛り上げます。宿の入口は道路より高い位置にあり2階相当の場所まで階段を昇ります。
フロントにいたのは背の高い30代(?)の男性で愛想も良く、他の口コミにある仏頂面のご主人ではありませんでした。
部屋は2階(高さ的には3階)の27号室でした。
8畳に広縁と床の間があり3人でも十分な広さです。窓からは奈良田ダムが望め、絶景とは言わないまでもそこそこの景観です。
浴衣に着替え、温泉へ。20時までは石造りの露天部尾と内湯の総檜風呂です。「滑りやすいので注意」とお兄さんに言われましたが、なるほどツルツルの湯です。まぁツルツル度から言うと宮城県中山平温泉の方が上手で、私は本当にコケそうになりましたので。初日の七不思議の湯は無色透明でした。内湯は熱い湯とぬるめの湯があります。立てば窓越しに奈良田ダムが見えます。すべて源泉掛け流しで、飲泉も可能。飲むとほのかな塩味がします。
湯上りにフロントで猟師であるご主人が「今夜の気温はマイナスだ」と話しかけられました。別段仏頂面でもなく、寧ろ可能な限りフロントにいて接客を心掛けているように感じました。
夕食は18時から大広間で。画一的になりがちな山の幸ですが、鹿鍋や湯葉刺し、手作り刺身こんにゃくなど趣向を凝らした山人料理が並びました。特に揚げ蕎麦がきはおいしく、また鱒の燻製も初めて食べましたがおいしかったです。
「量が少ない」との口コミがありましたが、全くの杞憂で、十分だと思います。
部屋に戻りワインを飲み、20時に入れ替わった木造りの露天風呂へ。狭いながらも夜空が望め雰囲気は上々です。
温泉はどれも24時間入れます。私は翌朝7時半に再び木造りの露天風呂へ行きました。湯の色は透明ながら緑がかっていました。
朝食は8時からと、やや遅めです。名物の温泉粥にえごまのふりかけをのせながら食べました。武川米の白飯もあるのでこちらも量は十分でした。
食後、奈良田の里温泉への立ち寄りがてら、集落を散策しました。石置屋根の家や道祖神を見て狭い道をどんどん上ると集落が一望できました。ダム建設に伴い現在の地に移転したそうですが、「陸の孤島」「焼畑農日本最後の村」「南アルプスの秘境」と呼ぶに相応しい集落です。
本館で12000円(入湯税別)でこの温泉、食事、雰囲気があれば大変満足です。手前にある西山温泉などとセットでまた訪れたい宿でした。
帰りに「赤沢宿」という国の伝統的建築物群保存地区に寄りました。こんな山の中に何故?というほどの所に古い建物が並び、時代は違うのでしょうが岡山県の吹屋集落を見たときと同様の感動を覚えました。8人が参考にしています