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地下500㍍からの動力揚湯とは言え、血糖値を半減させるなどの卓効で知られる療養泉。宿の紹介文にある「当宿は、静寂と温泉だけが取り柄の~(中略)~よって、団体様や宴会ご希望のお客様はご遠慮願って、云々・・・」という文句に惹かれ、宿泊で利用しました。(ここからは私の主観だらけなので、この温泉宿に対する正当な評価とは言えないかもしれません。)
まず温泉について・・・、脱衣所内にORP分析表を掲げているのを見たのはここが初めて。効き湯というほどのものはできない私でも、肌にぬるっとくる独特の感触と、ほのかな硫黄臭をそのお湯に感じることができます。ただ残念(と言うより、期待外れ)だったのはそのロケーション。生垣で展望ゼロはよくあることだが、ここまで山奥の温泉に浸かっていながら、目と鼻の先を忙しなくダンプカーが行き交う光景は努々想像だにしていませんでした。これは私の事前リサーチ不足が原因でしょう。
次に評判高い「食事」について。食事の内容については特に文句のつけようはなく、かと言って特別記憶に残るほどのものでもありませんでした。当日は私達を含めて二人連れ客が4組に、同窓会らしき初老の団体客と、親類縁者と思われる団体客2組。広間で食すことは承知しており、団体を囲むように配列された二人用の席にも特別違和感は感じませんでしたが、その思いは食事開始直後から耐え難い嫌悪感に変わっていきました。詳細は省きますが、そこには私の思い描く「日本秘湯を守る会」の理想像は微塵もありませんでした。私は温泉宿に「美味しい」食事は求めません。ただ、「美味しく」食べたいだけです。
人それぞれ価値観が違うので、私の意見に真っ向から反対する人がいるのは百も承知ですが、少なくとも宿選びの判断を狂わせるような文言を、そのH.P.、パンフレット等に載せないでほしい。34人が参考にしています