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投稿日:2010年9月6日
北海道放浪14.「コタン温泉」! (コタン温泉)
イーダちゃんさん [入浴日: 2010年8月13日 / 2時間以内]
55.0点
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2010年8月13日---北海道旅13日目のイーダちゃんは午後の2時すぎ、屈斜路湖畔の「池の湯」での湯浴みを果たし、そののち摩周湖を見学にいって軽い夕食を取ってから、夕刻の午後6時すぎ、再びこちらの屈斜路湖湖畔に舞い戻ってまいりました。
目的は、無論「コタン温泉」への訪湯であります。
さきほど、お午すぎにきたときには、お湯を入れ替えてて入れなかったんですよね。今度こそは、と期待に胸が高まります。こちらの温泉の目標であるアイヌの資料館が道筋から見えたときには、恥ずかしながら胸がドキドキしてきちゃいました。いい年して恥ずかしいとは思うのですが、ドキドキするものはするのデス。nifty手拭いを手にクルマを降車。すると、木立ち越しに、湖畔の温泉に入ってる湯浴み客の裸が見える。おお、するともう入れるんダ、と胸がきゅん(xox)
正面から近いづいていくと、噂にたがわず見事な景観です。温泉の真正面からすぐ広がっている悠大な屈斜路湖。その向こうの地平にすれすれで浮かんでいる深紅の夕陽……。
湯浴みのお客さんのひとりと目があったので「こんにちはーっ」と軽く挨拶をば。すると、皆さん、すぐに挨拶を返してくださいます。うん、幸先よし。
着替処で服を脱いで、前を隠しつつ入念に掛け湯して、さあ、足先からゆーっくりそろそろとお湯に身体を沈めてゆけば……うわーっ! これは、気持ちいい……(^.^;>
適温のお湯。しかも、このお湯、いささか石油っぽい油臭をほのかに薫らせているのです。ということはモール泉? 両掌で顔にぽしゃりと浴びせてみると、うーむ、間違いないっスね、知らなかった、超効能のある湯ッこじゃないですか。
しかも、お湯のすぐ鼻先には、あの謎のUMAクッシーが生息している、神秘の屈斜路湖! 昼間は蝉とかがかしましく鳴いていたのですが、この時刻にはもう虫のシフトが入れ替わったのか、秋の虫がりーりーと涼しげに鳴いておりました。なんも、いうことはなかったですね。イーダちゃんはひたすら幸せでありました。人生のなかで幸せを実感できるときってそうないと思うんですが、このときは間違いなくそうでした……。
このときの入浴があんまり素敵だったから、二匹目のどぜうを狙って、イーダちゃんは14日の早朝にもこちらの湯ッこを訪れました。午前の4:40分。桜が丘のキャンプを出立したのは、なんと午前の4:00ですよ。なのに、こちら、その時刻に着いてももうほかからお客がくるの。
イーダちゃんは、ふたりのお客さんとご一緒しました。
ひとり、北海道まで登山をしにきたという兄ちゃんは、神奈川県の藤沢出身だっていうから、「へえ、僕も以前藤沢の善行ってとこに住んでたことあるんですよ」といったら、
「えー 僕、その善行からきたんですよ!」
この偶然にはふたりともマジびっくり。もうひとり、50絡みの通っぽい白髪の短髪おじさんにも聞いてみると、なんと彼も神奈川出身、しかも、以前僕も住んでいたことのある秦野市からやってきたというんで、ちょっとこの二連の偶然シンクロニシティーにはブッ飛んじゃいましたねえ---ねえ、あるんだ、こんなこと。
濃ゆい藍に染まっていた屈斜路湖面は、ゆっくりゆっくりと色あいを変えていきました。濃ゆい藍から淡い藍、それからだんだん朝っぽいうすずみ色に全体が白ーくなっていって、その色のうつろいをお風呂に浸かってぼーっと眺めていると、自分の呼吸も自然に深く、静かになっていくのが判ります。屈斜路湖畔の自然の息吹のなかに自分という存在がゆるやかに拡散して溶かしこまれていくような感覚。ふしぎな安堵感と胸に染み入るような郷愁と……。
なんも、いうことはありません。
「コタン温泉」、噂にたがわず最上級のお風呂でありました。あのささやかな湯船に浸かった小一時間ばかりの湯浴みの幸せのことを、イーダちゃんは生涯忘れないでせう。(^.^;>4人が参考にしています
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