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ここ黒川温泉。温泉街ほぼ中央に建つ、民芸調の小じんまりとした佇まいの「ふじ屋」。館内は、和風美あふれる小洒落た雰囲気。吹き抜けには天井扇が回っており建屋と調和。そして館内至る所に木の質感を生かした凝った造りはなかなか素晴らしい。
通された客室は2階の8畳一間トイレ付きの「水」の間。こちらも民芸調のしつらえで、茶の木肌と白い壁とが調和しており見た目にも落ち着ける。また天井には竹の細工を施し、丸いテーブルに丸い座布団、アンティークな小物棚など演出もなかなかである。
まずは一服。生ビールを一気に飲み干し温泉へ。中1階に位置する大浴場は、半露天風な内湯が男女一つずつと貸切り家族風呂が2ヶ所。木組みで凝った造りの浴場は、少々錆び臭のする豊富な湯が浴槽から静かに溢れていた。私には少々熱めの湯だが、まずはどっぷりと浸かり旅の疲れを癒す。外からの心地よい風が気持ちよく情緒満喫といった具合である。浴場の広さだが、全8室の小規模宿には調度いいと思う。露天はないのだが、姉妹館の「のし湯」の露天を利用できる。
堀ごたつ式の食事処で戴く春バージョンの料理も素晴らしい。和洋を取り入れている創作料理で味付け、質、量とも私に程よく、先付、前菜をはじめ「牛ヒレのパイ包み焼き」など美味しい。少々女性風にアレンジされてる料理であるが、品書きを見ながら箸を進めるのも楽しみの一つ。ビールとともに一品一品堪能し満足。ただ一般の男性には、量的には乏しい気もする。
全8室の客室名に使われている「月から日」の名は、自然界の美を奏でる和楽器の宵の名称だそうだ。料理をはじめ、館内、風呂、離れ風に設計されている客室など個性的。全体的にどれも創意工夫がなされている「ふじ屋」。宿泊料金もこの黒川では平均的、高くはない。4月に続き今回2度目の宿泊も満喫、満足できた。(6月上旬、宿泊)1人が参考にしています






