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比較的新しいスーパー銭湯である。純和風の建物は、新しさと相俟って清潔感あふれる。温泉施設には清潔感が不可欠である。
当温泉は、特段設備が広いというわけでもなく、特別な設備を有するというわけでもない。寧ろ、一言で言うなら平凡である。
例えば、備長炭風呂では、日本初の浴槽に紀州備長炭を貼り付けたと宣伝されているが、備長炭をアレンジした設備を備えている温泉施設は他にもあるし、ハイパーバスのジェット噴流は確かに強烈で、腰の悪い私には重宝させられるが、同程度のものはやはり他の施設にも見受けられるからである。
また、哀しいかな、ここは天然温泉ではなく人工泉であり、温泉施設としてアピール度が低いといわざるを得ない。
ただ、人工泉とは言え、露天エリアの飛鳥温泉と銘打たれた湯はアルカリ性単純泉で、所謂ツルヌル系、湯船に浸かるとすぐに肌がツルツルとする良い肌触りである。天然温泉と銘打たれた温泉施設でも、循環湯で塩素臭がきついのがほとんど、天然温泉だから単純に良いとは言えない。人工泉にして料金を比較的安価に抑えるというのも、一つの見識である。内容のある人工泉ならそれはそれで評価すべきだろうと思う。
また、一度脱衣場を出ると、再入場には入場料がかかるというスーパー銭湯が多いなかで、当湯は、カウンターが下足箱近くにあり、カウンターを通過せずに会食や休息も可能で、何度でも時間の許す限り入浴できるのも、良心的な試みであり、好感が持てる。
あすかの湯は確かに特筆すべき施設はなく平凡なものである。しかし弱点を認識したうえで、価格や利用方法にそれを補うべく反映させている努力が伺え、好感を覚えるのは私だけだろうか。2人が参考にしています