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投稿日:2009年10月31日
隠れた実力派 (荒城温泉 恵比須之湯(あらき えびすのゆ))
湯けむり天使さん [入浴日: 2009年8月28日 / 2時間以内]
44.0点
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55.0点
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44.0点
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長閑な田園風景の中にぽつねんと入浴施設が出現する。別段観光地でもないため、車でないとアクセスは困難。本来が地元民のための温泉なのである。比較的新しく小奇麗な木造の施設は清潔感があって好感が持てる。関西ではこのような類の公営施設は大抵が見掛け倒しで、内部はバリアフリーなどを施してあり一見綺麗なのだが、肝心の湯が噴飯物である場合がほとんどである。方やここの湯は期待を裏切る素晴らしさであった。
内湯に長方形の浴槽がひとつ。床には析出物がコーティングされ成分の濃さを物語り、この類のコーティングを見る度に私のテンションは上がる。湯の色合いは赤褐色の味噌汁系、関西で例を挙げるならば、同じく関西人の湯~ぼーと様のクチコミにもあったように花山温泉、山鳩湯、もしくはクア武庫川などを彷彿させる濃厚温泉だ。
露天エリアにも内湯よりはやや小振りの主浴槽があり、ここは内湯より若干ぬるめ。素晴らしいのは二人くらい入ればせいぜいの小さな木製浴槽で、ここは手付かずの加温なしの源泉がそのまま注がれているのである。浴槽が小さく手付かずの源泉が透明であること、加温されていないため炭酸を感知するなど、メリットは多大で、加温なしなので少々肌寒く感じるが、夏場は快適。温冷交互浴を源泉かけ流し湯で行える贅沢を味わえるのは至福だ。またもや関西の事例で恐縮だが、尼崎の湯の華廊の露天エリアにて高温のかけ流し浴槽と、つぼ湯のかけ流し浴槽とを交互に入浴するようなイメージだ。小さくともこのような加工を一切しない源泉をかけ流してもらえる浴槽をちゃんと作ってある施設側の良心に敬意を表したい。
観光客が押し寄せる類の場所でもなく、混雑はあまり予想されないので、泉質を重視する温泉好事家にとっては穴場と言える。こんな温泉が近隣にあれば頻繁に利用するだろう。名古屋圏の住人ならば遠くないのだが、残念ながら関西圏からはさすがに遠い。13人が参考にしています
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