-
2006/09/09入湯。
風情のある温泉街と、足湯、お湯かけ観音様、大きな木樽でてきた分湯槽。そして木と石で組まれた鯖湖湯の施設。どれをとっても非常に完成度の高い建物と雰囲気でした。
施設の中は、湯殿と脱衣所が一体となっておりいかにも昔からの共同湯という感じですが、建物自体は木の香がただよってきそうなほど新しく清潔な印象でした。湯はアルカリ性単純温泉の無色透明なもので、キリリと熱く(源泉51.1℃)体感では44℃前後でしょうか。身が引き締まるよう爽快感とキレのある掛け流しの湯です。一浴の価値充分にあり。
このような風情ある湯に低料金で入れるのはとてもありがたいですし、温泉地全体が鯖湖湯を観光客へのサービス施設として整備する姿勢にも好感が持てます。
ただ、私がへそ曲がりなのかもしれませんが「もし地元民だったら…」と仮定すると、この素適な共同湯はあまりにピカピカと観光地の中心に鎮座しすぎて、少し気楽に利用しづらいのではないかと、いらぬ心配をしてしまいました。
まあ、そういった観光客に視点を当てた共同湯運営も、観光で生き抜かねばならぬ温泉地の宿命なのかもしれませんが、浴室内に「観光で湯巡りする方のために、湯温は42~43℃程度に押さえて…」といった主旨の、地元の方向けの貼り紙を見つけたりすると、「うむむ、そこまでわしら一見さんに配慮しなくても…」と共同湯のあり方を少し考えてしまう湯素人でした。
※画像は鯖湖湯となりにある分湯槽。0人が参考にしています