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珍しい茅葺き屋根の駅舎がある、会津鉄道線の湯野上温泉駅とは阿賀川(大川)を挟んで対岸に佇む、平成元年に開業した大型の近代的な温泉旅館。温泉民宿が建ち並ぶ中心街から離れており、4000坪の自然林に囲まれています。平日に、一泊二食付で利用して来ました。
吹抜けの広いロビー奥にラウンジ「雅流風」があり、二面ガラス張りで木々の緑が美しい。また、所々に置かれた「こぼうし」に、思わず気持ちもほっこり。会津の郷土玩具・縁起物である「起き上がり小法師」のことで、お土産物コーナーにも沢山並べられ、とっても愛嬌があります。この日は、2階のバス・トイレ付12畳和室に宿泊。窓からは、中庭を望む景色です。
浴衣に着替え、早速温泉へ。1階の土産物コーナーの前にある階段を下りると、大浴場があります。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側に5人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、POLAの高級そうなものです。
右手に8人サイズの石造り内湯があり、無色透明の単純温泉[源泉名: 湯野上温泉 舘本混合槽(1,2,3,5,6,7,8号源泉混合泉)]が、サラサラとオーバーフロー。泉温51.9℃を、加水・加温せず42℃位で供給。循環・消毒なしの源泉かけ流しです。PH8.2で、肌がスベスベする浴感。こぼうしが置かれた湯口に飲泉コップがあり、口に含むと仄かに温泉臭がして円やかな味がしました。
続いて石段を下りて、外の露天風呂へ。8人サイズの石造り浴槽で、湯温は43℃位。林を見下ろす景色で、自然に囲まれつつまったりできました。
一休みして、夕食は1階の食事処で。お品書き付きで、梅酒の食前酒に始まり、先付はうざく。前菜は、もろきゅう会津味噌・順菜梅肉醤油・豆苗と舞茸のおひたし・えごま豆腐・川鱒手毬寿司・海老新丈金焼と、彩りも豊か。アスパラの一本漬が新鮮で美味い。郷土料理の鰊の山椒漬で、利き酒セットがすすみます。造里に川鱒・金目鯛・キジハタが出ましたが、川鱒も臭みなし。冷鉢は枝豆すり流しで、焼物の鮎の塩焼きは焼き立てで運ばれます。当然、地酒を追加。洋皿はチキンのトマト煮で、揚物は季節の天婦羅(茄子・蓮根挟揚・ヤングコーン・ズッキーニ・穴子)と続き、釜は和牛すき焼き。御飯と香の物の後、デザートにカボチャのプリンでお腹いっぱいになりました。
就寝前と朝食前にも、再び温泉へ。一晩中入れるわけではなく、夜は24時までと朝は5時からです。平日で宿泊客が少ないせいか、貸切状態でのんびりと湯浴みができました。
朝食は、昨日と同じ食事処で。豚肉のせいろ蒸し主菜にした、和食メニューを頂きます。鮭の塩焼きや玉子焼き等も定番ながら、体に優しい料理で美味しかったです。
主な成分: リチウムイオン0.1mg、ナトリウムイオン96.5mg、マグネシウムイオン0.1mg、カルシウムイオン14.3mg、フッ素イオン1.1mg、塩素イオン70.1mg、臭素イオン0.2mg、硝酸イオン0.2mg、硫酸イオン97.2mg、炭酸水素イオン51.4mg、メタケイ酸63.1mg、メタホウ酸12.0mg、メタ亜ヒ酸0.3mg、成分総計408.8mg
※なお、脱衣場の分析書は平成10年のものと古かったので、同じ源泉の舘乃湯にあった平成20年のものを記載しておきます。12人が参考にしています