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福島県三島町の只見川沿いに佇む、客室全10室の宮下温泉の静かな宿。日曜日に、一泊二食付きで利用してみました。
この日は、2階の6畳広縁付和室(トイレなし)に宿泊。窓から只見川の雄大な景色を眺められ、これだけも得した気分に。また周りに何も無く、夜にはとっても静か。時折走る只見線の列車の明かりに、旅情を掻き立てられます。
浴衣に着替え、早速1階の大浴場へ。玄関から右手の突き当たりに、男女別の浴室があります。日帰り入浴も、利用可能。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側手前に4人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは一般的なものです。
奥に10人サイズの扇形タイル張り石枠内湯があり、うっすら茶褐色がかった透明のナトリウムー塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩温泉(源泉名: 赤谷温泉)が、源泉かけ流しにされています。奥の浴槽縁の切れ間から、絶えずサラサラとオーバーフロー。泉温54.8℃を、42℃位で供給。PH7.2で、やや肌がスベスベする浴感です。細い石を積み重ねたような壁に、こんもりと温泉成分の析出物が付着。今は湯口が下ですが、以前はこの壁の上から流していたのでしょう。湯口の湯を口に含むと、鉄臭がして微かに塩味。浴槽の縁も析出物でこんもりして、波模様も見られます。窓は開かず、景色は望めません。先客が上がられた後、貸切状態でまったりできました。
夕食は、1階の食堂で。お品書きは無く、先付に鮎の塩焼き、枝豆、芋の練り切り。なますの小鉢と、野菜と車麩の煮物、刺身はサーモンのカルパッチョと続いて、生ビール追加。海老や野菜の天麩羅は抹茶塩で頂き、焜炉は豚肉の陶板焼き。茶碗蒸しの後、御飯とお吸い物、香の物でお腹一杯に。リーズナブルなプランの割に、満足できました。翌朝の朝食も、こちらの食堂でベーシックな和定食を頂きます。
また朝一番で風呂へ行くと、白い粉状の湯の花が浮いていました。温泉の使用状況表示が無かったので、念のためフロントで確認すると、やはり源泉かけ流しとのこと。浴槽隣に源泉があり、地上に汲み上げて湯温は50℃位。そこから湯量を絞って冷ますのだとか。なので、冬場は湯量が多めらしいです。
また、対岸の姉妹館「栄光舘」のお風呂にも無料で入れるので、2つの異なる源泉を入り比べてみるのもいいですよ。
主な成分: リチウムイオン0.2mg、ナトリウムイオン731.2mg、アンモニウムイオン0.4mg、マグネシウムイオン15.4mg、カルシウムイオン125.1mg、ストロンチウムイオン3.2mg、鉄(II)イオン0.4mg、フッ素イオン1.3mg、塩素イオン573.4mg、臭素イオン1.1mg、ヨウ素イオン0.2mg、硫酸イオン648.5mg、炭酸水素イオン652.2mg、メタケイ酸46.5mg、メタホウ酸13.1mg、遊離二酸化炭素53.3mg、成分総計2886mg17人が参考にしています