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数々の文人、財界人に愛されてきた、奥湯河原温泉に佇む宿。また雑誌「自遊人」の2013年1月号にも、料理の美味しい宿として紹介されています。一度は泊まってみたいと思っていましたが、たまたまネットでキャンペーンのお得プラン(ただし、料理はスタンダードプランと同じ)を見つけたので、土曜日に一泊二食付で利用して来ました。この日は、西館1階の10畳次の間付き「川蝉」の間に滞在。この部屋の名前は、もと三菱銀行頭取が名付けたそうで、京都の数寄屋造りを参考にした総檜造り。お得プランなのに、着いて早々テンションが上がります。まずは、本館2階の大浴場「彩」へ。8人サイズのタイル張り内湯には、無色透明のカルシウム-硫酸塩泉(源泉名:湯河原77号)がかけ流し。PH7.5で、くせの無いさらりとした浴感です。湯温は42℃位。窓から見える山の新緑が眩しい。続いて、西館の先にある貸切露天風呂へ。こちらの2つある貸切露天風呂は、空いていれば予約無し、無料で24時間利用可能。右側の「もみじの湯」へ。5人サイズの石組み浴槽は、屋根付きで雨でも安心です。無色透明のカルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(源泉名:湯河原77号・129号・町営の混合泉)がオーバーフロー。近くの川で蛍の餌さとなるカワニナを育てている為、石鹸やシャンプーは使えません。PH8.2で、やや肌がツルツルする浴感。湯温は40℃位。よく見ると、小さな茶色の湯の花も見られました。夕朝食は、部屋で。お品書き付で、山菜や稚鮎など旬の食材に、料理人の技を凝らした一品一品に舌鼓。食後は、部屋の内湯へ。各部屋のお風呂にも、温泉が引かれています。1人サイズのタイル張り浴槽ですが、好きな湯加減で楽しめます。少しぬるめにして、寝る前にリラックスできました。翌朝は、夜10時に男女入替となった東館の大浴場「輝」へ。8人サイズの石造り木枠内湯で、湯温は42℃位。こちらもかけ流しです。次に、昨日入れなかったもう1つの貸切露天風呂「ほたるの湯」へ。7人サイズの石組み浴槽で、湯温は40℃位。茶色の小さな湯の花が舞い、野趣あふれる雰囲気。木の葉をすり抜けて来る風が心地よく、ついウトウトしてしまいました。戻って、朝食。近海で取れる魚が美味しいです。チェックアウトのギリギリまで、最後に部屋風呂を堪能。窓の外には、ドクダミの白い花。梅雨が間近と、教えてくれました。野鳥のさえずりで目が覚める、静かな環境。ベテランの仲居さん達は、とにかく気が利きます。いっぺんでこちらの宿のファンになりました。
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