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秋田自動車道の西仙北スマートICから、車で約7分。雄物川の畔、緑に囲まれた強首温泉の宿。登録有形文化財にして、日本秘湯を守る会会員の宿でもあります。およそ2年半ぶりに、一泊二食付きで利用して来ました。
ご主人と女将さんに、前回同様温かく迎えて頂きチェックイン。この時、宿泊者専用の露天風呂を予約します。16メートル以上ある秋田杉の一枚板の廊下、鹿鳴館を模した階段室を通って、2階の6畳の和室「つくし」の間へ。昔の豪農の館を旅館として提供しているので、トイレや洗面所はもちろん、部屋にテレビもありません。ギシギシ廊下を歩く音も聞こえますが、木造旅館ファンにはなんのそのです。
一休みして、予約しておいた貸切露天風呂「大樹の湯」へ。玄関から下駄を履いて、右へ行くと湯小屋。タオル備え付け。4人サイズの丸い檜風呂には、黄土色に濁ったナトリウムー塩化物強塩泉(源泉名: 樅峰苑の湯)が、源泉かけ流しにされています。源泉49.0℃を40℃位で供給。PH7.1で、さらりとした浴感です。しっかり金気臭がして、口に含むと旨じょっぱい。木枕に頭を乗せ、板張りの床に寝転び、蝉時雨と湯が流れ落ちる音に癒されました。
夕食は広間で、畳にテーブル席のスタイル。お品書き付ですが、女将さんが一品づつ説明。新ジュンサイを生姜醤油で頂き、鮎の塩焼きが焼き立てで運ばれます。もう地酒が止まらない旨さ。定番の骨まで食べられる鯉の甘露煮や、川蟹のコクのある蟹味噌甲羅焼きも追い討ち。追加の地ビールで、完全に酔いが回って就寝しちゃいました。
翌朝も、貸切露天風呂「こもれびの湯」へ。4人サイズの四角い檜風呂で、湯温は40℃位。四百年前に京都から運ばれた樅の巨木を眺めまったり。昔は神社にしか、植えてはならなかったそうです。
朝食は小広間で、畳にテーブル席。秋田のソウルフード、海草ギバサやとんぶり、いぶりがっこ、バッケ(蕗の薹)味噌でご飯が進みます。
食後は、フロント左側にある大浴場へ。板張りの浴室。5人サイズの木造り内湯で、こちらも湯温40℃位でした。深々と雪が降る季節に訪れるのもオススメですが、今回も湯に食にに大変満足しました。17人が参考にしています