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投稿日:2018年7月19日
1300年入浴客を魅了する名湯 (泉薬湯(せんやくとう) 温泉津温泉元湯)
きくりんさん [入浴日: 2017年10月13日 / 2時間以内]
55.0点
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狸が傷を癒すところを見て旅僧が発見したと伝わる、1300年の長い歴史を持つ湯泉津温泉の元湯。看板の青い文字が特徴的ですが、よく見るとその上の軒には、蓮の花の中に由来となった狸が彫られています。平日の午後、およそ7年ぶりに利用して来ました。
街の雰囲気も、こちらの建物も以前と全く変わらない佇まい。入浴料370円は、男湯と女湯との間にある番台で。左側が男湯です。上段にコインレス平鍵付ロッカー、下段に棚がある(常連さんは、奥の専用棚にMy桶常備)レトロな脱衣場には、ドライヤーはありません。
磨りガラスのサッシ戸を開けると、階段を下りた先に湯気抜きのある天井の浴室。右側には水道のある流し台があり、手前に積み上げられた桶の所に固形石鹸が1つ置かれています。
奥の壁際に石造り内湯が3つに区切られ、いずれもナトリウム・カルシウムー塩化物温泉(源泉名: 元湯温泉)が源泉かけ流し。泉温49.6℃の源泉は、浴槽からわずか2~3mの所に自然湧出し、加水・加温されることなく注がれます。
左側は2人サイズの「座り湯」で浅く、真ん中の5人サイズの浴槽「ぬるい湯」と繋がっていて、湯温は44℃位。ちっとも、温くありません。緑褐色に濁り、PH6.8でやや肌がスベスベする浴感。右側は、3人サイズの「熱い湯」。湯温は、48℃位で激アツ。うっすら茶褐色を帯びた透明で、油膜のような温泉成分の結晶が浮いています。飲泉コップがあり、口に含むと鉄臭がして旨じょっぱい。浴槽の縁は、温泉成分が積もって山型食パンのようです。
この日ご一緒した近くに住む常連さんの話では、湯温を下げてもらうために湯量を絞ったらどうかと提案したところ、これ以上狭くすると温泉成分の析出物で、湯口が詰まってしまうのだそう。いい湯に浸かるには、我慢も必要なんですね。湯が熱いので、浸かっているより入浴客同士で話している時間の方が長いのも、こちらの元湯ならではです。
とはいえ滅多に来られないため、出たり入ったりを繰り返しているうちに、いつしか貸切状態に。悔いのないよう、今回は存分に楽しみました。
主な成分: リチウムイオン2.3mg、ナトリウムイオン2060mg、マグネシウムイオン98.5mg、カルシウムイオン524mg、ストロンチウムイオン10.5mg、マンガンイオン0.5mg、鉄イオン2.8mg、フッ化物イオン1.0mg、塩化物イオン3050mg、臭化物イオン8.8mg、沃化物イオン0.7mg、硫酸イオン1070mg、炭酸水素イオン986mg、メタ亜ヒ酸2.0mg、メタケイ酸129mg、メタホウ酸49.5mg、遊離二酸化炭素422mg、成分総計8.51g36人が参考にしています
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