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三重県紀北町(旧紀伊長島町)の郊外、赤羽川沿いに細い道を遡った山中に建つ、有久寺温泉の一軒宿。江戸時代に伊勢参りや熊野詣でで賑わった熊野古道にあり、薬師堂の下から湧く霊泉は古くから親しまれてきたとのこと。かつての湯垢離場の雰囲気を、今に伝えています。平日のお昼頃、日帰り入浴して来ました。
不定休なので、電話して行かれた方が無難です。実際、「明日の昼頃なら、いいですよ。」とご主人に言われていたものの、ちょっと早めに着いたら、誰もいません、しばらく待って、ようやく宿に戻って来られました。
入浴料700円はご主人へ。母屋の右奥の橋を渡って、沢の対岸へ。別館の前を通り、沢沿いに坂道を少し下ると、左手にコンクリート造りの湯小屋があります。
棚にプラ籠が並ぶ、すのこ板敷きの脱衣場。戸を開けると、蒸気のこもった洞窟のような造りの浴室です。洗い場には、水道の蛇口が1つだけ。アメニティは、ありません。
右側に4人サイズの石造り内湯があり、無色透明の単純冷鉱泉(源泉名: 有久寺温泉)が満ちています。源泉16.5℃を、39℃位に加温。肌がスベスベする浴感です。壁の竹筒から、溢れ出るように注がれています。口に含むも、無臭弱甘味。綿状になった、灰色の小さな湯の花が、沢山舞っています。循環濾過ありながら、塩素臭なし。窓から渓流と竹林を眺めつつ、貸切状態でまったりできました。
ラジウム含有量が多いようですが、分析表からはわからず。でも、上がってからも、なかなか汗が引きませんでした。
主な成分: リチウムイオン1.0mg、ナトリウムイオン94.0mg、マグネシウムイオン2.4mg、カルシウムイオン14.2mg、ストロンチウムイオン1.6mg、バリウムイオン0.4mg、フッ化物イオン2.3mg、塩化物イオン26.2mg、硫酸イオン1.9mg、炭酸水素イオン252.6mg、炭酸イオン1.6mg、メタケイ酸25.5mg、メタホウ酸2.0mg、成分総計0.43g
※分析表は平成17年9月のものだったので、そのうち更新されるかも知れません。28人が参考にしています