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山狩りで傷ついた鹿が体を癒したところから発見された逸話が残る、那須温泉の元湯。いつも混雑している印象でこれまで敬遠していましたが、今年の3月1日にリニューアルオープンしたというので、およそ22年ぶりに寄ってみました。とはいえ、やっぱり芋洗い状態の時に入りたくはありません。そこで、閉館1時間前を切った17時過ぎに訪問。受付で「17:50には湯が抜かれてしまいますが大丈夫ですか?」と確認されますが、もちろんOK。入浴料400円を払い、帳場から左に廊下を進んで、川の対岸にある湯小屋へ。脱衣場と木造りの浴室は別れていますが、扉の無い共同浴場の造りです。手前にかけ湯(かぶり湯)用の湯溜めがあり、衝立はありますが、しゃがんでかけ湯。その向こうに、4人サイズの木造り内湯が6つ並んでいます。手前から奥にいくにつれ、41℃、42℃、43℃、44℃、46℃、48℃と湯温が上昇。いずれも、青みを帯びた白濁の単純酸性硫黄温泉(源泉名:鹿の湯・行人の湯の混合泉)が満ちています。PH2.6ながら、肌に優しい浴感。硫黄の匂いに包まれ、至福の時が流れます。ただそれも、適温浴槽までのこと。44℃まではまぁいけますが、そこから先はデッドゾーンと化します。無理してもいけないと自分に言い聞かせ、血圧を気にしながら静かに速やかにギブアップ。しかし、閉館間際にもかかわらず、どの浴槽も意外と湯が劣化していないのには驚きました。昔も今も変わらぬ、人気と効能。次は時間を取って、かぶり湯からしっかり満喫してみたいです。
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