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安達太良山の西麓、宝暦年間(1751年)の頃から湯治場として栄え、胃腸の名湯として親しまれてきた中丿沢温泉。この閑静な温泉街のメインストリート沿いに佇む、広い庭園露天風呂が自慢の大型旅館。平日の午後、日帰り入浴して来ました。
駐車場も広めなので、日帰り客にも便利です。玄関でスリッパに履き替えたら、通常は入浴料500円を正面のフロントで。この日は、「ふくしま日帰り温泉 ゆるりと100湯」の特典で100円割引で入浴。左手奥に進んだ突き当たりに男女別の大浴場があるので、右手の男湯へ。
棚に籐籠が並ぶ広い脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左右に6人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、一般的なものです。
中央に12人サイズのタイル張りコンクリート造り内湯があり、うっすら緑白色に濁った酸性・含硫黄ーカルシウム・アルミニウムー硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)(源泉名: 沼尻元湯)が、かけ流しにされています。泉温68.3℃を、この日は加水して43℃位で供給(基本的には源泉かけ流しですが、温度調整の為加水することあり)。PH2.1で、最初は肌がピリピリするも、やがてやや肌がスベスベする浴感です。湯口の湯を口に含むと、硫黄臭がして酸っぱい。白い粉状の湯の花も、舞っています。続いて、外の露天風呂へ。
18人サイズのコンクリート造り浴槽で、湯温は41℃位。こちらは、源泉かけ流しです。湯面にも、沢山の白い粉状の湯の花が浮いています。目の前には、大きな石灯篭が置かれた日本庭園。どこまでが庭園なのか、わからない程の奥行きです。良泉と庭園を楽しみつつ、ほとんど貸切状態でまったりできました。
福島県の安達太良山北西麓には、湯治場時代から続く、湯量豊富な源泉かけ流しの温泉地が数多く点在。紅葉狩りのシーズンには散策帰りに是非立ち寄って、硫黄の匂いを体に染み込ませて帰って欲しい湯処かと思います。
主な成分: 水素イオン7.9mg、ナトリウムイオン113.7mg、アンモニウムイオン2.0mg、マグネシウムイオン74.5mg、カルシウムイオン231.5mg、ストロンチウムイオン0.5mg、アルミニウムイオン78.8mg、マンガンイオン4.3mg、鉄(II)イオン8.6mg、鉄(Ⅲ)イオン3.1mg、亜鉛イオン0.2mg、フッ素イオン18.4mg、塩素イオン582.5mg、臭素イオン3.0mg、ヨウ素イオン1.0mg、硫酸水素イオン274.5mg、チオ硫酸イオン6.1mg、硫酸イオン1025mg、メタケイ酸155.4mg、メタホウ酸26.1mg、硫酸5.5mg、遊離硫化水素98.7mg、成分総計2.761g28人が参考にしています