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吾妻山麓の標高750mという高所に湧く、400年の歴史を持つ高湯温泉。この温泉地に明治元年(1868年)開業した、鉄筋5階建ての温泉旅館。平日の午前中に、日帰り入浴してみました。
日帰り客は玄関でスリッパに履き替え、入浴料800円は右側のフロントで。先ずは、この宿の屋号にもなっている「玉子湯」に向かいます。玄関フロアは建物の4階になるので、左手のエレベーターで下りて1階へ。館外に出ると正面に、茅葺き屋根の木造湯小屋「玉子湯」があります。
すのこ天井の浴室は、脱衣場と浴室が一体となった共同浴場のような造り。棚にプラ籠が並び、ドライヤーはありません。
壁際に6人サイズの木造り内湯があり、うっすら青白く濁った酸性ーカルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉[4源泉混合(源泉名: 高湯5番 玉子湯外湯・高湯10番 玉子湯内湯・高湯16番 仙気の湯・高湯26番 滝の湯)]が、源泉かけ流しにされています。加水・加温することなく、湯温は41℃位で供給。やや肌がスベスベする浴感です。湯口の湯を口に含むと、硫黄臭がして酸っぱい。まるで湯治場のような雰囲気に包まれ、貸切状態でまったりできました。
続いて一度服を着て、左手へ坂道を下り野天岩風呂「天渓乃湯」へ。茅葺き屋根の脱衣小屋に入ると、棚にプラ籠が並び、こちらもドライヤーはありません。
外に出ると、木造り浴槽が2つ。こちらも、うっすら青白く濁った酸性ーカルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉[玉子湯と同じ4源泉混合泉]が、源泉かけ流しにされています。手前の6人サイズは40℃位、奥の岩の湯口がある12人サイズの方は43℃弱位。巨石が配され、野趣溢れる開放的な露天風呂です。川のせせらぎを感じつつ、こちらもほとんど貸切状態で湯浴みを楽しめました。
最後にまた服を着て、館内の大浴場「滝の湯」へ。エレベーターで4階へ戻り、玄関から右手奥に進んだ突き当たりにあります。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーあり。浴室に入ると、右側に9人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、エコロジー系です。
窓際に12人サイズの木造り内湯があり、うっすら青白く濁った酸性ーカルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉[源泉名: 仙気の湯・滝の湯(高湯7番地混合槽より採取)]が、こちらも源泉かけ流し。泉温46.5℃を、加水・加温せず42℃位で供給。PH2.7で、やや肌がスベスベする浴感です。洗い場やアメニティがここしか無い為か、こちらは少し賑わっていました。
窓から滝が見えるわけでもないのに何故「滝の湯」なのかと思っていると、源泉滝の湯からの引き湯なので、こう名付けたと壁に掲示されていました。
また、帰りがけに分析書のことをフロントで尋ねると、館内は2源泉混合で、館外は4源泉混合とのこと。高低差を利用して引き湯しているので、高所に湧く「仙気の湯」と「滝の湯」の混合泉は4階の大浴場へ、それに敷地内に湧く「玉子湯外湯」と「玉子湯内湯」の2源泉をプラスした4源泉混合泉は、館外の玉子湯と露天風呂で使っているんですと、教えてくれました。
〈高湯5番 玉子湯外湯〉〈高湯10番 玉子湯内湯〉
いずれも泉温44.0℃ PH2.8 (高湯温泉のパンフより)
※どちらも、分析書なし
〈仙気の湯・滝の湯(高湯7番地混合槽より採取)〉
主な成分: 水素イオン2.0mg、ナトリウムイオン84.9mg、マグネシウムイオン26.2mg、カルシウムイオン93.9mg、アルミニウムイオン25.6mg、マンガンイオン1.5mg、フッ化物イオン1.7mg、塩素イオン58.4mg、ヒドロ硫酸イオン43.7mg、硫酸イオン650.2mg、メタケイ酸154.7mg、メタホウ酸8.7mg、遊離硫酸0.2mg、遊離二酸化炭素247.7mg、遊離硫化水素0.2mg、成分総計1.421g29人が参考にしています