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約2年ぶりに再訪した。平日の夕刻でも客が途切れることがなく大繁盛、これだけの存在感ある天然温泉が銭湯料金で味わえるのだから無理もない。
源泉湧出温度は27度ほどであるから、源泉かけ流し浴槽は冬場では水風呂代わりとなる。長時間浸かると寒くていけない。自然に隣の循環浴槽との交互浴か、もしくは内湯の白湯浴槽との交互浴となるが、白湯浴槽に浸かると目がしみるほどの塩素臭に苛まれることになる。
循環浴槽の湯は鉄分が酸化して赤褐色となるが、残念なことにかなりの塩素消毒臭で、天然温泉の芳香は消えている。色が赤いからといって喜んではいられない。新鮮な湯は源泉かけ流し浴槽のようなやや白濁の湯で、時間が経過するから赤くなる。温泉は新しい鮮度が良いのが一番で、使いまわした湯は魅力がない。
また、有馬の湯を標榜するのは少々無理があるのではないかと思う。有馬温泉の天神泉源をそのままかけ流した湯は、ほとんどトマトジュースのような色合いの、とろみのある強烈な湯で、時が経過して赤く染まった程度の温泉とは桁違いの存在感を有するものだ。
ここの源泉は金気臭を強烈に感知する良い温泉である。銭湯でこれだけの魅力あるかけ流しの湯を堪能できるのも珍しいことで、それだけに隣の浴槽とのあまりの乖離が残念。ここまで塩素を入れなくてもよいのではないかと思う。神戸の温泉銭湯でもかけ流し浴槽と循環浴槽を造ってある例が多いけれど、ここまで塩素臭を強烈に感知することはない。0人が参考にしています