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それと、純粋に湯と風呂に関しても疑問点がいくつもありました。まず、この施設には浴室にはコンスタントに平均4,5人の入浴客がいます。朝も夜もこんな具合なのです。にもかかわらず、蛇口は至近距離に隣接した2つしかありません。しかも、水の出が非常に悪いです。シャワーはもちろんのこと、イスすらありません。1つもないのです。従って必然的に入浴客は狭い浴室内でこれまた狭い湯船を囲んで、湯船を囲んで床に尻をついて浴槽の湯を汲み出し、髭を剃ったり頭を洗ったりし始めます。こんな状況下で湯に浸かるのはリラックスとは程遠い体験です。そしてどうしても気になるのが、浴槽の壁面のヌルヌル感です。これはもちろん泉質から来るものではありません。箱根にしても伊豆にしても、よく掃除されている公共浴場は床や浴槽内がヌルヌルすることなんてありません。この清掃の行き届きは施設の老朽化とは別問題だと思います。しかしこの施設の浴槽は相当ヌルヌル感があります。別にどうしろとか主張するつもりはありませんが、ただ私はこういうのは嫌いです。
そして実に妙なことにここの湯に来る客は常連らしき人物も含めて終始一貫して体を洗わない入浴客が多いのです。実際、石鹸類を全く持たずに入浴する人が何と多いことか。これは共同湯のような施設にしては極めて珍しいことではないでしょうか。私は湯河原の地で初めてこうした事態に出くわしました。たしかに湯量の豊富な一部の湯治宿などでは体を洗わない人もいるのでしょうが、ここは限りなく銭湯に近い施設です。そして何より肝心なことはここの湯は掛け流しではないということです。源泉100%で加温・加水はなしのようですが、決して掛け流しではありません。このことを知らないで来る人も多いのではないのでしょうか?要は、いわゆる溜め湯なのです。それも降温の為などではなく、単純に湯が足りないからです。実際、常連の話によると、この施設と隣の源泉宿は兄弟で経営されてるようで、この施設が湯を分けてもらっているのだそうです。で、あくまでも隣の宿泊客が優先なのでこちらの施設に分けてもらえる湯は少ないのだとか・・。もともと激熱の湯なので浴槽に溜めて数十分放置してもあまり冷めないのでしょうが、循環装置も付いていない上に利用客はなかなかどうして多いので、湯の汚れは顕著に目立ってきます。実際私自身、閉館間際に行った時はここの湯は茶色の濁り湯かと勘違いしていましたが、別の機会に朝一で行った時は温度はそれよりも5度くらい高く、湯の色は全くの透明だったので愕然した記憶があります。5人が参考にしています