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ここの施設は湯河原で最も鄙びているのではないでしょうか。もともと温泉街の古びた共同湯が好きな私ですが、さすがにここの湯は頂けませんでした。というのも、管理体制にかなり疑問を感じてしまったからです。まず、扉付きのロッカーではない点。通りに広告を掲げているのである以上、少なからず観光客の利用を意識していると判断するのが妥当でしょう。実際観光客の利用も多いです。にもかかわらず、脱衣所にはただぞんざいにカゴが並べてあるだけ。入り口から脱衣所まであっという間なのに、ほとんどの時間管理人が不在です。それでいて脱衣所には「貴重品の盗難に注意」と強調してあります。一体どうすればいいというのでしょうか。私の知る限り、湯河原でも伊東でも、他の共同湯のような施設では簡単な鍵付きのロッカーは最低限存在しましたし、管理人が目を離すような施設はお目にかかったことがありません。しかしここは持ち物の管理という点では全くの無防備にさらされざるを得ません。何も手だてがないのです。
入浴料は200円と破格ですが、それにしても入浴料を入れる箱が乾電池が入っているような箱で、男湯の番台に裸でぞんざいに放置されているだけ。驚愕すべきことに、私が入ったときに脱衣所と浴室には計6人の中年男性&老人が既に先客としていたにもかかわらずどういうことか寸志箱のような入浴料入れには200円ポッキリしか入っていませんでした・・。私が料金を入れると目が合ったおじさん2人組がバツのわるそうな顔で「あぁあそこに入れればよかったんだー」とかわざとらしく言い訳がましい口上を述べてきました。その時間はどう見ても日帰り客ばかりでした。少なくとも私より30歳は年上に見える人々がことごとく無銭入浴を決め込んでいるのです。これには閉口するとともに日本のいわゆる団魂の世代に対して大いに懐疑の念を抱きました。そしてその後私が入浴後に脱衣所に上がって「寸志箱」をのぞき込むと、あり得ないことにものの15分前に入れたはずの私の入浴料と最初からあった200円までが忽然と消え去っているのです。入浴中に管理人が見回りに来た気配は全くなかったので、誰かが帰り際にかっぱらったとしか考えられません。風呂上がりのビール代にでも使われてしまったのでしょうか・・。いくら少額とはいえ、自分が湯に対して払った金が他の入浴客の小遣いになってしまうことは実に不愉快ですね。大袈裟な話ではなく、こんな端金ですらかっさらわれるのですから、貴重品などを持ち込むと身ぐるみ剥がされます。3人が参考にしています