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露天風呂のみの施設であり、ペット専用露天風呂も保有する一見珍しそうな施設ではあるものの、内容は平凡なもの。比較的大きな岩風呂の造りの露天風呂が男女別にあるだけのもので、特筆すべきものなし。
湯原温泉郷の湯はアルカリ性単純泉で、ここも同様、ただ、源泉かけ流しを期待しては裏切られる。ここは加水こそしていないが、加温・循環・塩素消毒が施され、浴槽の湯からはしっかりと塩素臭がする。自然豊かな場所にある温泉が塩素風呂というのは、やはり空しいもの。
ただ、温泉注入口の湯をすくって匂いをかいでみると、塩素臭ではなく弱いたまご臭等の天然温泉の香りを感知できる。源泉が絶えず注入されているのは好ましいことだ。この源泉の香りは、建物の裏手にある土管に湧いている温泉と同じ臭気。ということは、この土管湯に浸かれば源泉かけ流しを堪能できるということなのであるが、さすがの私でも少々恥ずかしくて不可能だ。
ひまわり館という蕎麦が売り物の食事を取る施設が隣接しているので、休憩がてら気楽に入浴といった利用方法が大半だろう。料金も420円とリーズナブルであるし、悪くない。ただし、泉質、情緒等を求めても無駄なこと。
かつてすこぶる開放的な混浴の無料入浴施設であった時代が偲ばれる。今は開放感も泉質もすべて失われた。0人が参考にしています