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まるで異人館のようなその建物は、目の前にすると少し気後れするような、およそ温泉宿とは思えない佇まいをしています。
外観も個性的ですが、さらに浴場床一面に広がる豪快な析出物は道内随一のもの。決して広い浴場ではないものの、床という床が全て析出物で厚く覆いつくされ、逆に岩をくり抜いて浴槽を作ったかのような造形です。
浴場に洗い場は存在せず、湯船と析出物があるのみ。ほんのり青く澄んだ硫黄泉に浸かっては上がり、析出物の丘に腰掛けてまた浸かる、そんなことを繰り返しながらただただ温泉に向き合える、当たり前なのになかなか存在しない温泉がここにあります。
後で知ったのですが、別棟にあった自炊施設が過去の台風で損壊したとか。ここにも確か混浴浴槽があっただけに、今どうなってしまったのか気がかりです。入浴料金はわずか300円。余計なお世話かもしれませんが、本当に今後将来にわたって維持管理できるのか、心配で仕方ないので是非皆さん訪れてみてください。
札幌から道央道旭川経由で3時間強、国道から道をそれ、わずか2分程度で到着します。0人が参考にしています