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北海道遺産(世界遺産ではない)にも選定されている世界的にも珍しい植物性のモール温泉の宿である。お湯は茶褐色で微かに草いきれのような匂いがする。露天風呂からは十勝川の景色が眺められてなかなか気持ちが良い。
夕食は部屋食でいただいた。メインの十勝牛ステーキは風味が今ひとつだが概ね食事は上品でなかなか旨い。どうでも良いことだが、チェックインの際に荷物を持って部屋まで案内してくれた人が夜は布団を敷きに来た。あんまりこういう兼務を目にしたことはないので印象に残った。
朝食に出された味噌汁はうまかった。かごに入った紙鍋をコンロで温めてぐつぐつ沸騰させたものをいただく。普通味噌汁は沸騰させるものではないと思っていたが、これがアツアツでかなりおいしい。やはり温泉宿の価値は湯と食にあるのだ。夕食に気をとられがちだが、かつてのふる川(定山渓)や宏楽園(朝里川)など、朝食のうまい宿は確実に好印象をもたらす。0人が参考にしています