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阪神電車の尼崎センタープール前下車徒歩3分といった場所にあるが、幹線道路からちょっと奥まったところにあるため、車を利用する場合は地図で確認のうえ赴いた方が無難である。駐車場も小さい。
カウンター形式だが、料金は手渡し。小さなロビーがあり、5~6人は座れるスペースがある。脱衣場も浴槽も大きなものではなく、一見典型的な街の銭湯であるが、立派に天然温泉が湧く温泉銭湯なのである。
中央に主浴槽が鎮座し、周囲にカランが並ぶ関西方式の造作、奥に電気風呂、蒸し風呂、水風呂、白湯浴槽が並ぶ。中央の大きな主浴槽と電気風呂に天然温泉が満たされている。
主浴槽は手前からジャグジー、ジェット2連、深浅の浴槽が連なる。ジャグジーの浴槽と深い浴槽に湯が注入されているが、ジャグジー部分の注ぎ湯は恐らく循環湯で、深い主浴槽に注がれているのが源泉と目される。両者香りが異なる。主浴槽自体循環の湯だが、かなり源泉も多量に注入されており、好感した。半循環といったところ。ほのかに香る硫化水素臭が結構なものである。
利用者は地元の高齢者か家族連れ、実にもって素朴な銭湯で、こんな銭湯が近くにあればよいのにと思う。街の銭湯には地元の共同体の匂いがするもので、一種異邦人のまま、地域共同体の湯に潜入するのが私の無上の喜びである。スーパー銭湯ではこの種の喜びを感じない。知らない街の温泉銭湯で地元民と話をするなどが最高だ。
この銭湯には懐かしさを覚え心休まる。泉質面では源泉かけ流しの戎湯にひけをとるが、ここも内容のある立派な温泉銭湯である。1人が参考にしています