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木賊温泉を経由して、正午少し前に着きました。道路から一段低く、雪解け水で荒々しい野尻川べりにすぐに湯小屋とわかる八町温泉が佇んでいました。
誰もいないかなと思い、そっとドアを開けると老齢の男女が一人ずつ入っていました。そうか、ここは混浴だったと思い、左側の男性用脱衣所に入りました。
建て替え前の八町を知りませんが湯舟回りは昔から変わらないのでしょう。浴槽、狭い洗い場はツヤのある茶色いコーティングが見事です。小屋原温泉の熊谷旅館をふと思い起こしました。
亀の湯と玉梨の源泉がそれぞれ別のパイプで引湯され、かけ流されており、43℃前後と思われるお湯は入った瞬間にその新鮮さが伝わってくるものでした。うっすら貝汁濁りのお湯からは金気臭が感じられます。
壁には八町温泉に寄付者の札が並べられており、福島以外の人も見受けられます。洗い場では先客の老男女が背中を洗いあっていました。あぁ夫婦だったのか。言葉ではうまく表現しにくいですが、カラダも心も暖まるような気がしました。6人が参考にしています