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久しぶりに塩原温泉郷に足を踏み入れた。実は、やまなみ荘を知るまでその辺一帯が全て塩原温泉と思っていて、古町温泉という名称すら知らなかったのである。今回やまなみ荘を選んだ理由は、空いていること、大量に掛け流されていること、そして湯舟の形状にあった。
玄関を入り受付にいた女将さんに来訪の趣旨を告げたところ、「1時間でよければ」と日帰り入浴を受けていただいた。入浴料は500円。
浴室には、予想通り誰もいなかった。湯舟は3m四方で、無色透明なお湯が大量に掛け流されている。析出物によってか、湯舟も床のそこここも茶色だ。お湯はナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉で、炭酸水素塩系の匂いと弱い金属臭がする。浴感は柔らかいと感じるが、特にぬるぬるなどはしない。むしろ清冽な感じさえ受ける。湯温は42度弱というところだ。二方向に窓があるため、風が抜けて熱気がこもらない。湯舟は全てが木造りだが、析出物にコーティングされているため木の質感は感じにくい。
湯舟の縁と周りの床にはほとんど段差が無い。よって溢れ出たお湯は、滑るように排水溝に流れて行く。しかも壁際のちょうど良いスペースに一番多く流れていて、思わずニンマリしてしまった。その通り!初めてトドに変身したのだった。湯口付近の石に頭を乗せ身を横たえると、暖かいお湯が背中の下を流れて行く。その感触にどうしても頬がゆるんでしまう。そのまま眠ってしまいたいと思うほど心地良かった。このようなことは多くの条件がそろわないと出来ないので、良い温泉を見つけたと思った。
今回の温泉行で入浴したお湯は、全て炭酸水素塩系と言えた。だが、その浴感は異なる。同じ系統に属するお湯でも浴感や色や湯花の有無などが異なることはよくあるが、その決定要素は何なのかといつも思う。学べば判ることなのだろうが、その深切は無いから、せめて多くの温泉に入って自分のものぐさな性格を慰めようとも思う。1人が参考にしています