-
鄙びた旅館が肩を寄せ合うように建っている大河内温泉郷の中で、ひときわ目立つ新しい(2004年10月オープン)日帰り施設です。
元々旅行会社にお勤めだった方が脱サラして開業されたとのことで、快適で好感の持てる施設です。新しい建物ですが、和風の作りで周りの環境に溶け込んでいますし、売店でもわざとらしい「土産物」は扱わず、落ち着いた雰囲気にマッチした商品が売られていました。あと、浴室利用時の注意書きの文章も、定型ではなくちょっと工夫された温かみの感じられる言葉が和風のフォントで書かれていて、巧いなと思いました。
既存の泉源ではなく、新しく掘り当てた独自源泉とのことでお湯を期待していたのですが、浴室にはいると強くはないものの塩素臭…。どう見ても露天風呂を作ろうとしたスペースが内湯に隣接しているのですが、放置されているところを見ると湯量はそれほど多くないのかもしれません。
塩素臭の元は10人サイズぐらいの加熱浴槽。あと3人サイズぐらいの源泉浴槽があるのですが、ここは掛け流しになっています。
源泉は近くにある平田旅館と同じく、絶妙にぬる~くて、冬でも入っていられる温度。当然人気も高く、譲り合って入る必要があります。一方、加熱浴槽も、塩素臭はするものの、少しヌルヌル感があって柔らかいお湯なので、個性は乏しいものの浴感は悪くないですし、大きな窓に隣接していて開放感が感じられて、なかなかいい感じです。他の入浴客の方を見ていても、どちらか一方ばかりに居座ることなく、両方の湯船を行き来しながらゆっくり入浴を楽しんでいる感じだったので、ごんごんもそれに倣いました。浴後は肌のざらつきが消えて、透明感が出ました。
ごんごんは、どちらかというと塩素臭の薄い平田旅館が好みなのですが、旦那さんは平田旅館の狭すぎるサウナと源泉風呂が好きでないらしく(大抵地元民に占拠されてかなり気まずいらしい)、広くて清潔でアメニティも充実しているいのゆの方が断然好みのようです。
確かに設備が充実しているし、新しくて綺麗なのですが、¥500という利用料は九州の感覚でいうと高いです。山口の周辺の施設に比べれば安い方ですが、やはり納得がいかないのでちょっと辛めの点数になっています。43人が参考にしています