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今日は今年の花見シーズン最後の日曜日。10時半ごろ到着するとすでに先客が4名ほど。湯が熱めなので、肩までつからずに半身浴で30分弱を過ごして第1ラウンドが終了。
階上の休憩室の窓から、散り初めの見事な桜に目を奪われる。桜が終われば、こんどは目に染みる新緑がまた楽しませてくれそうだ。
係のおばちゃんと馴染客との世間話を子守唄に、畳の上に寝転んで20分ほどまどろむ。体はいつまでもほかほかと温かい。ふと目をあければ、窓外には空と山と花吹雪。
起き上がってまた階下へ。「もう一度お入りください」とおばちゃんの声、もとよりそのつもり。
第2ラウンドは貸切状態。こんどは全身浸かって、浴槽の縁を枕にして足を思いきり伸ばす。渓谷を吹き上がる風に乗って花吹雪が流れて行く。歌の上手になったウグイスやらカラスやら、自然界の名歌手たちが競演。窓辺に咲いた椿の花には名も知らぬ小鳥がやってくる。
自然を愛でながら名湯に浸かる。さあ、これ以外にいったい何が必要なんでしょう。飾り気のないところだからこそ安らげるんです。最近はやりのスーパー銭湯も、施設はどこも似たり寄ったりで行く気がしない、そんな私みたいな方に絶対のおすすめ。
「有難うございました!」とおばちゃんに声をかけ、さあ帰るか、そう思ったら車のフロントガラスには花びらがちらほらと。でもこの湯上り気分をそのまま持って帰りたくて、ワイパーはかけませんでした。窓を思わず全開にして走りたくなる、そんな大満足の朝風呂でした。2人が参考にしています