今回の私のアトリエとなるクア・アンド・ホテル駿河健康ランドです。
とにかくでかいです。これだけ大きい施設であれば、富士山もよく見えそうです。

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  入り口から撮影しても、私のカメラでははみ出してしまうサイズです。
  
  

アトリエの下見に向かいましょう。
これが今日の私のキャンパス…青い空！青い海！
これはいい絵が描けそうですね！

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  見えるのはとにかく水平線！絶景です。
  

テンションが上がった私に、同行してくださった担当の清水さんが一言。
「男湯からは富士山は見えないですよ。」
富士山が…見えない！？確かに、見回しても富士山の姿はどこにも見えません。
どうやら富士山は矢印の方向。建物の裏手なのです。

明らかにうろたえている私を見て、清水さんは
「当店にはリラクゼーションの設備がたくさんあります。一度のんびりして、落ち着いて考えてみてはいかがでしょう。」

清水さんが仏に見えました。

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  富士山は建物の裏手ですが、美しい水平線はばっちり見えます。
  
  

見えないものは仕方ない！編集部からのミッションは忘れて、くつろぐことにしました。
まずは変な汗を流すため、アウフグースを体験します。
アウフグースとはサウナ内に蒸気を発生させ、その熱気をお客さんに浴びせることです。
終了後はスタッフさんが氷をくれます。氷をもらうことがここまで嬉しいシチュエーションもなかなかありません。

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  おじさんのアウフグースの浴び方…男の中の男っぽいです。
  
  

アウフグースのあと利用したいのが、珍しいクーラー浴です。
通常の体温で入るとかなり寒いですが、アウフグース後の体には最高のクールダウンです。
思わずつま先が上がります。

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  氷の世界ということで、絵はペンギンさんです。
  
  

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  匠の技はカメラで捉えることができません。
  男性のお客様も増えてきているそうです。
  
  

時間は13:00。男湯から富士山が見えない現実を打開するエネルギーが不足してきました。
ここクア・アンド・ホテル駿河健康ランドでは、嬉しいことに9つの飲食店があります。
海沿いの地域にせっかくきたのだから…魚を扱う「大漁」さんにおじゃましました。
店長さんオススメの「7種の塩にぎり」をいただきます。

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  出てきた寿司にアンデスの岩塩をふりかけていただきます。
  洋風の人が南米の塩を和食にかける、ハイブリッドな写真です。
  
  

食べたら眠くなる。人間の真理です。とにかく横になりたい衝動に駆られます。
ここには漫画コーナーがあり、家のように自由にくつろぎながら漫画を読めます。
ぐっすりと寝たい人にはＴＶコーナーへ。リクライニングチェアでのんびりできます。

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  そう、家のようにくつろげるのです。
  編集部のミッション…？え…なにそれ。

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  風呂あがりのコレが気持ちいいんですよね～
  編集部…？…え？…え？
  
  

このままではいけない。体を起こさないと先へは進みません。
刺激を欲した私はカラオケをしにイベント広場へ行きました。
地上12階でのカラオケです。常連さん達の前で歌いました。

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  果たして盛り上がりを見せたのか？
  そして…露天風呂で富士山を描くミッションはどうする！？
  
  

歌った曲はケツメイシのさくらです。
ご高齢のかたが多いなかで、ラップという強気の選曲です。
意外と盛り上がり「リズム感あるわね！」とお褒めの言葉までいただきました。

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  盛り上がるのはいいけど…主役は私では…？
  
  

高揚した気分を抑えるため、やすらぎを求めて施設内を歩きます。
見つけたのはなんと託児施設です。託児施設がある温浴施設は初めて見ました。
小さいお子様と一緒にきて、少しの間夫婦での時間を楽しむこともできるのです。
託児施設とは別にキッズルームがあります。こちらは無料で開放しています。

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  笑顔に癒されました。子供さんは変なのに付き合って疲れたと思います。

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  こちらはキッズルームです。
  やすらいで、子供に戻ってしまいました。
  
  

子供に戻った私が最高に歓喜したもの…それは水着で楽しむバーデゾーンです。
子供の必須設備、ウォータースライダーはもちろん、駿河の海を一望できるプールです。

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  清水さん「男湯の露天からは見えませんが、山の向こう側に富士山がありますよ」
  …そうだった、富士山を描きに来たんだった！
  
  

ふと立ち寄ったトイレ。ミッションに戻ろうとした矢先、目を見張る光景が待っていました。
一人ひとつの便器と向かい合い、掃除をしています。
月に二回徹底的に掃除をする、「掃除道」という施設行事です。

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  「清潔第一」風呂屋の信条を徹底して守っています。
  
  

個室のトイレをのぞくと、便器を分解までして掃除するおじさん。
この方はなんと！取締役でした！取締役が、素手で便器を洗っています。
この施設の本質を見たような気がします。

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  「掃除しろっていうのは簡単ですが、私が来て一緒にやることに意味があると思います。」
  
  

クア・アンド・ホテル駿河が誇るリラクゼーションを堪能し、ついにひらめきが降ってきました。
露天風呂で富士山を見ることが出来ないなら、自分で書いてしまおう！そうすれば編集部からのミッションをクリアできます。

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  イーゼルの代わりに三脚、ペレット、エプロンの代わりにタオルです。

露天風呂の展望台から望む景色を、キャンパスにおこしていきます。
使う道具は、和の世界遺産である富士山にふさわしい筆ペンです。

常連さんの声援もいただき、力になりました。
そして約２０分後、ついに露天風呂に富士山が誕生したのです。

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  癒しの風呂場で緊張をまとう画家、毎川です。
  
  

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  「お兄ちゃん、何してるの？」「露天風呂から見える富士山を描いています。」
  「富士山ないよ？」「ぼくには見えるんです。」
  
  

施設の方から絵の感想をいただきました。
描いてる間、見守ってくれたスタッフさん「書き上がるの早いですね」
清水さん「なるほどー…ダイナミックですね」

書きあがった作品を早速寄贈しようと思います。これで無事にミッションを達成しました。
クア・アンド・ホテル駿河健康ランドでは天候に関係なく富士山が望めるのです！

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  浴室課、主任さん「露天風呂を描いたんですねー、へー」
  
  

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  さすがにいらないという気持ちがありありと出ている清水さん。
  
  

「富士山が男湯から見えない」という想定外でしたが、クア・アンド・ホテル駿河健康ランドが誇る、すべてのリラクゼーションを体験できました。この体験によって蓄えたエネルギーで、富士山が描けたと言っても過言ではありません。

ぶっちゃけ編集部にはムカついていましたが、まあ結果オーライ、良しとしましょう。
そういえば、編集部は「毎川君は絵がうまいから…」と言われましたが、私は編集部に描いた絵を見せたことがない。気が付いたのは帰りの電車のなかでした。

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  写真では生原稿の迫力が伝わらないのが残念です。
  
  

男湯からは富士山は見えませんでしたが、展望レストランからは富士山の眺望をキレイに見ることができました。ここで絵を描けばよかったのか？

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  実際は、12階展望レストランからはこんな風に富士山が見えます！！