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紅葉シーズン真っただ中に1泊しました。
午後2時過ぎにチェックインしたのですが、たくさんの客がロビーにあふれていて騒然とした雰囲気の中のソファでチェックインしました。抹茶とお菓子が出されましたが、宿帳記入中もそれらの客がすぐ横に座り、落ち着かないので、早々に客室に案内してもらいました。
客室に案内してくれた方によると、日帰りの団体客が入ったため騒然としてしまっていて、宿としても当惑しているとのこと。確かにエレベーターで宿泊フロアに入るととても香りのよいお香がたかれていて、静かでとても心地よいフロアでした。エレベーターを降りたところで女性は自分で浴衣を選べるサービスもありました。
客室には大型で最新型の空気清浄機が稼働。たばこを吸わない私達にはとてもうれしい設備です。客室は広くとても清潔で、客間の他にも小さい部屋があり、最上階の窓から見る山の紅葉は絵画のように美しかったです。
お風呂も広く清潔で、加温・加水・循環型の温泉なので、あまり温泉の効用はわからなかったですが、湯上り後は体の芯からとても温まりました。無料のマッサージチェアもあり堪能しました。お風呂入口には客室ごとの館内履き(草履)入れ(下足箱)があったのは衛生面でもとても良いことではないでしょうか。また、脱衣ロッカーには「ルパン三世」などの名前(女湯は「シンデレラ」など)が書いてあり、脱衣ロッカーの間違い防止の心配りでしょうが、温泉宿としては少々興ざめで、オジサンたちは結局どこに入れたわからないようで、人の浴衣やステテコを漁っている姿も見受けられました。
夕食はどれも美味しく、工夫がされていて、一品一品とても手が込んでいて楽しくいただくことができました。ゆばのお刺身もとても新鮮でした。
ただ、本当に残念だったのが、仲居さんの対応があまりにお粗末だったこと。送迎バスの時間を聞いてもわからない、食べてる途中に食事やお手拭きを勝手に下げてしまう、料理を運ぶタイミングも蒸し物の固形燃料に火をつけるタイミングもめちゃくちゃ、とどめはそんなに時間をかけて食事していたわけではないと思うのですが、まだデザートを食べているのに「布団を敷いてもいいですか、もうそこに係の者が来ているので」と急かされてしまったこと。夕食時に女将さんがわざわざ各客室を回ってあいさつをしてくれているのが台無しになってしまう仲居さんの応対でした。翌朝の朝食の飲み物でも前日にもすでに聞かれていたのに書いていた紙を忘れたとのことで、もう一度聞きなおされて、客が言ったことをまったく覚えていないのだなと思いました。
同様のことがお風呂でもあり、夕食で気分を害したため、「もう一度、お風呂でサッパリ」と思って行ったら、他の客はおそらく宴会中でいないからなのか、厨房関係の従業員と思われる人たちが数名入浴していて、「ブュッフェにしてくれたほうが手間がかからなくてラクなんだよな~」的なことを話していました。せっかくの温泉ですから、従業員の方たちが客と同じお風呂に入ってはいけないとは思いませんが、浴衣を着ていて明らかに客と分かる私がいるのに、宿の内情を大声で話しているのはいかがなものかと思いました。
どんな素晴らしい旅館、設備、温泉でも、所詮は従業員一人ひとりのあたたかいサービスや心配りがあってこそ引き立つものだと思います。全員がこのような従業員ばかりだとは思いませんが、ひとりの応対の不手際でせっかくの宿泊が台無しになってしまうことを痛感しました。
日光市内では金谷ホテルに次ぐグレードの宿だと思って期待して行っただけにとてもとても残念でした。8人が参考にしています