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奥塩原新湯温泉から日光湯元温泉に向かう道すがら、案内看板が目に止まり、急遽川治温泉に立ち寄りました。塩原や鬼怒川に比べ、なんとなく地味な印象でしたが、男鹿川沿いには大型のホテルや旅館が立ち並び、そこそこの温泉街といった感じです。享保年間にこの男鹿川の氾濫により発見された湯が現在の川治温泉のようです。
今回入浴したのは川治温泉唯一の共同湯薬師の湯さん。国道から案内板の通り進んでいくと、テニスコートや変電所があり、さらに細くなった道を行き止りになるまで進むと、20台規模の無料駐車場に到着します。
駐車場から程なくして、湯守小屋があり、とても人柄の良いおばさんが管理していました。お風呂は女性専用の露天1、混浴露天2。女性専用は湯守小屋のすぐ手前、混浴露天は湯守小屋の少し先になります。券売機で入浴券を購入し(大人300円、子供150円)、おばさんに渡す仕組みです。連れが混浴のことを聞いてみると、「やめておいたほうがいい」とのこと。かなりオープンなうえ、タオル巻きも禁止なので、女性専用のほうが良いと言います。しからば様子だけでも見ようと連れ立って混浴露天手前のつり橋まで来てみると、なるほど丸見え状態。お父さん方があられもない姿で闊歩しています(その後すぐに自分もその一員となります)。連れも納得して頬を赤らめながら女性専用露天へと引き返していきました。
混浴露天は川側の長方形(6~7人サイズ)と、脱衣所に隣接した楕円形(15人サイズ)の2つ。双方とも屋根は付いていますが、楕円形のほうは、ほとんど内風呂のような造り。敷石のせいか湯が青み掛かっており、海辺のような綺麗さ。透明度も100%で湯の華も見られません。加温の掛け流しだが、オーバーーフロー分は長方形の湯へ供給されているようです。湯船の左奥には、施錠された謎の金属製扉があり、またすぐ横のホースからは、源泉と思われる温めのお湯が少量流し込まれていました。浴感は、サラサラと全く癖のない単純泉で湯温は体感40度。ほぼ無味無臭でしたが、ほんのりと川臭ささも感じました。川側の露天はさらに温めの体感37~38度。双方ともカランやシャワーはなく、いたってシンプル。景色も良く川のせせらぎにも癒されます。長湯にはうってつけですが、対岸のホテルや散策路から丸見えなので女性は相当な覚悟がいるでしょう。女性客も2人いたが、地元のお婆さんたちで、男性客10人に混じっていてもなんら違和感のないオーラが出ており、世間話に花を咲かせおられました。一方、女性専用の露天は15人サイズの湯船。川岸に面した部分には囲いがしてあり、半露天。カランやシャワーをはじめ、ボディーソープ、シャンプー等も完備し女性にやさしい配慮。囲いのため景色は半減しますが、想像以上に湯船も大きく大いに満足したとのこと(連れの談)。2人が参考にしています