-
投稿日:2010年3月29日
柳沢鉱泉 清水屋 (柳沢鉱泉 清水屋(閉館しました))
paw_pawさん [入浴日: 2010年3月29日 / 2時間以内]
55.0点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
-
0 - 点
那須と言うと、どうしても湯本に吸い寄せられてしまう私ですが、今回は思い切って柳沢鉱泉清水屋さんに突撃しました。地図やネット上では知っていた柳沢鉱泉ですが、いや~凄いところにありました。とてもじゃありませんあ、地図だけでは絶対にたどり着けなかったと思います。途中から案内板が出ていますが、方向音痴の私では、そこまですらたどり着けなかったでしょう(笑)。ナビの威力と有り難さを再認識した次第です。兎に角、ナビの指示通りに農道だか林道だか分からないような道を進んでいくと、いつの間にか到着していました。
外観は素朴な田舎の一軒屋といった佇まいで、なんだかひっそりとしています。玄関を開けて声をかけると、もの腰の柔らかで優しそうな女将さんが丁寧に対応してくれました。料金は350円也。簡単に説明をしていただき、早速浴室へゴー。使い込まれた浴室は、懐かしの玉砂利タイルの床に岩石をあしらったタイル張りの浴槽で昭和ロマン全開です。湯の溢れ出し付近には鉄分で変色したと思われる赤褐色の成分がコッテリとついていました。
湯の表面は蝋質に固まったカルシウムの成分が油膜のように湯船を覆っています(添付写真中央)。温泉ファンにはたまらない光景でしょう。湯はカーキ掛かった薄い赤褐色。蛇口をひねると鉱泉の源泉が出てきますが、鉱泉ですので冷たいです。加熱は湯船の中に通された熱交換用のスプリング状に巻かれたホース内をボイラーで沸かされた熱湯が循環して鉱泉を薄めることなく加熱する仕組みです。添付した一番下の写真を見ていただくと様子が良く分かると思います。
入浴した当初は体感41度弱でしたが、直ぐにボイラーの作動しはじめました。ホースの周からジワジワと湯が加熱され、あっという間に体感42度強に。サラキシした浴感で温まりも良かったです。見た目よりはさっぱりしていて、気持ちよく湯浴みできました。蛇口から出る鉱泉は、ほんのりと赤褐色に色づき、口に含んでみると苦味のある貝汁といった感じで、マグネシウムとカルシウムが突出した湯であることがわかります。塩気も僅かながら感知。
当初、鉱泉ということで、どんなものかと思いましたが、なかなか侮れません。実力派の温泉そのものの名湯でした。私の持っていた鉱泉の認識が良い意味で大きく変わったことは言うまでもありません。
平日の午後にお伺いしたのですが、自分達以外には入浴客はおらず、終始貸切状態。浴室はもう一つありましたが、そちらは空の状態で湯は張られていませんでした(写真一番下)。センター系やホテルの日帰り施設が隆盛の昨今、こちらのような施設はなかなか脚光を浴びない存在かもしれませんが、「隠れた名湯=秘湯」とするのであれば、こちらの柳沢鉱泉は間違いなく秘湯と言えるのではないでしょうか。昔からのコアなファンも多いそうですので、これからも頑張っていただきたいです。施設や設備ではなく、お湯&浴感重視の方に入っていただきたい湯です。3人が参考にしています
-