-
新しいゆららの湯はどんなものか、一度試してみようと夜間に突撃してみたところ、新興住宅街にあるためか、入浴客が多くて驚いた。建物は比較的大規模で、新しいだけあって綺麗なものだ。店員の接客態度も良好で、入浴してみるまでは気分の良いものであった。
男湯と女湯は、毎週月曜日に入れ替わるシステムで、目玉の露天風呂が「南国バリ風大露天風呂」と「純和風大露天風呂」の二種類あり、私が入浴したのは前者だった。
確かにシュロが植えられていたり、南国風雨よけ等凝った造作にはなっており、規模も大きなものであるが、それが温泉の快適さにはつながりにくい。そんな演出には飽きてしまったというのが実感なのである。これだけスーパー銭湯ばかり乱立すれば飽きも来ようというもの。
肝心の温泉だが、これはいただけない。単純温泉であるから個性はそもそも期待していなかったが、無色無味無臭の白湯と判別しづらい湯。単純温泉でも、かけ流しであれば天然温泉の芳しい香りを堪能できるものだが、ここは目が痛いほどの強烈な塩素の臭気に襲われることになる。特にジャグジー部分が最悪だ。全浴槽が天然温泉との宣伝が空しい、ご大層な温泉分析表が空しい。これなら、毎日浴槽の湯を抜いて新しい湯と入れ替える白湯の銭湯の方が私には余程好ましい。
湯量が少ないところに大規模な浴槽を沢山造れば、当然のことながら循環装置を作動させねばならなくなる。大概のスーパー銭湯銭湯も同じようなものだが、ここは特に個性が薄い湯だった。このような温泉利用法は私には納得いかないけれど、大勢の客を想定すればこのような温泉利用法はやむを得ないのだろうとは思う。
大きな風呂でのんびりしたい向きには特段の文句もでまいが、地球の恵みを全身で感受したい源泉原理主義者の私には噴飯物の施設、帰宅してからも身体から塩素臭ぷんぷんであった。0人が参考にしています