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ススキで有名な曽爾高原に最近できた施設。建物も瀟洒で落ち着いたもので、好感が持てる。今頃の季節、それも休日は大混雑が予想されるのだが、幸いなことに大雨の悪天で、比較的空いていた。とは言うものの、よくもまあこんな大雨の中、こんな山奥まで出向いてくるものだと感心するくらいの客はいた。
内湯には浴槽が二つ、岩風呂と石で造られた四角の浴槽で、四角の比較的小さいものが源泉浴槽である。この浴槽のみが源泉かけ流しで、他は循環の湯。露天風呂には岩風呂が一つ、ここも残念ながら循環である。かなり強い塩素臭がする。入浴客数を勘案すれば仕方が無いことかもしれないが、正直興ざめ。それも、泉質が強度のツルヌル感ある秀逸なものであるだけに、余計に残念。ただ、循環の湯であってもツルヌル感は十分残っている。その浴感は犬鳴山温泉「山乃湯」と匹敵し、近隣の「あきのの湯」などを完全に上回る優れもの。
源泉浴槽は塩素臭も少なく、ややぬるめであるので、長湯しやすい。この浴槽がお勧めである。加水も加温もなされておらず、源泉そのままを味わうことができる。ただ、塩素消毒だけはなされているとの表示がある。やむを得ないのかもしれないが、悩ましいことだ。
奈良県の日帰り温泉施設の中では泉質が優れており、また、露天風呂は開放感があり、観景も優れ、山の空気を吸いながらの入浴は快感である。それだけに強烈な塩素臭は残念。0人が参考にしています