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近隣の温泉旅館に投宿中、宿を抜け出して入浴してみた。時刻は7時40分ほどであったので、番台のおばさんに「8時までですので急いで下さい」と促され、慌しい入浴となったが、モール臭漂う極上の湯はそのまま、有難く湯を堪能した。どうやら7時55分には通常湯を抜いてしまう様子。営業時間が短いのが残念。地元民のための共同湯ゆえ文句は言えないが。
平成の大合併のため、長島町が桑名市に統合されて消滅、そのため長島町立松ヶ崎共同浴場は長島町立ではなくなった。一緒に入浴していた地元民の話では、長島町時代に享受してきた運営資金援助が現在では切られ、存続させるには入浴客の増加による収益増が不可欠とのこと。値上げ若しくは客数を増やすしか、存続させる方途なないのかしらん、安い入浴料で素朴な情緒あふれる共同湯の性格が変わるとすれば、なんとも悩ましい話だ。ここは素朴な共同湯のまま人知れず存在して欲しいもの。部外者の勝手な言い分と承知すれど、このような施設は温泉文化の至宝ともいうべきものだから、消え去るのはあまりにも悲しい。
大島共同浴場も同様だが、この輪中の共同湯は実に綺麗に使われており、感服する。地元の利用者の意識の高さの賜物だろう。3人が参考にしています