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トロッコ列車で行く温泉として有名ではございますが、生憎現在は運休状態、交通の便の悪い紀伊半島奥地の温泉で、奈良県民のわたくしでも日帰りではかなりきつい路程をこなさねばなりませぬ。ただ、ここは源泉かけ流しの良泉で、療養に適した静かな地、温泉療養を目的に訪れられるのであれば悪い選択ではございません。
建物は木造の山小屋風で、いかにも温泉に療養に来たとおぼしき雰囲気、長期滞在の宿泊も可能です。
温泉は45・5度の高温泉で泉質はナトリウム泉、岩造りの内湯浴槽と、同じく岩風呂の露天風呂がございます。湯温は露天風呂が内湯と比較して低めで、必然的に長湯となり、そのまま眠りこけてしまうほどの湯温でございます。身体にやさしい湯で、湯に個性を求める向きにはやや物足りない泉質かもしれませぬ。特筆すべき色合いも臭気も入浴感もございません。有馬温泉や花山温泉などの攻撃的泉質とは正反対であると申しておきましょう。
どちらかといえば長期滞在が望ましい温泉施設で、この温泉だけを目的に訪問するのも、路程の大変なことを考え合わせればお勧めしかねます。十津川温泉などとあわせて宿泊しながらのんびりと湯けむりに包まれてみたいのであれば良い選択でありましょう。
こんな奥地の温泉でも、循環装置を作動させて塩素を投入している施設が多いなか、ここはそんな無粋なものがないだけでも優れもの、良い印象を抱いた温泉でございました。9人が参考にしています






