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月光温泉というネーミングには、怪しいというか、何だか不可思議な印象がありました。
ちらちら雪が降ったり止んだりしているとても寒い午前、鏡石から郡山に向かいます。初めて通る道も珍しく、何とも言えない気持ちのまま、月光温泉に到着しました。
ぉぉぉ・・・何も知らないで来たら、きっと入れないだろうなぁという外観です。建物がずばり怪しいし、入口が一層怪しい感じを強めています。道路に面している、男湯脱衣場の横にあるドアが更に怪しく見えます。国道側から見た建物は、ステンドガラスの窓が不思議です。少し坂になっている道沿いにある看板が、独特の雰囲気です。背景は夜が似合うと思いました。
恐る恐る中に入ると、少し暗い感じ・・・?でも受付の女性は悪い感じではありません。アイスや牛乳も売っています。入るとすぐ浴室という感じで、また恐る恐るドアを開きます。
コンパクトなスペースに、鍵のないロッカーがズラリと並びます。見上げると年季の入った壁?端にあるトイレの近くだけが、少し広くなっていて開けた感があり、外光も感じられます。一番端の上のロッカーに、何だか服を投げ入れるようにして、浴室に入ります。
確かに銭湯っぽいです。手押しのカランに最初とまどっていると、横の方がお湯をじゃっと出してくれました。少し力が必要です。
大きくない浴槽ですけれども、熱い勢いの良いお湯は、寒さの中でとてもありがたいものでした。どばぁっと掛け流しですからね。お湯から上がり、タイルの上にそのまま寝てしまう人達・・・
気持ちの良い入浴ができましたが、風変わりな感じがありました。
建物のすぐ後ろで、造成のような工事をしているのですが、温泉に影響などはないのかしら、と豪快に湯口から出る元気なお湯を思いました。
外気はとても冷えていて、暖まった足先がじい~んとします。今、とても不思議な気分です。月光温泉から離れるにつれて、あやかし、という言葉が心に浮かんでくるのでした。1人が参考にしています