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投稿日:2009年4月6日
薩摩でごわす①栗野岳温泉 南洲館 (栗野岳温泉 南洲館(休業中))
イーダちゃんさん [入浴日: - / - ]
55.0点
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え~ 敬愛する西郷さんのお膝元の鹿児島へ、5泊6日の旅を敢行して帰ってきたばかりのイーダちゃんです。
あの、鹿児島、素晴らしかったデス。ひとも風景も温泉も凡て。僕は、なんかずいぶんパワーを貰えた気がします。
さて、09' 3/30正午すぎ、羽田発JALのエアプレーンで鹿児島空港に着いたイーダちゃんは、バスでいきいきセンター栗野にむかい、そこから今度は一日に4本しかないというふるさとバスで(値段はなんとたったの100円!)栗野岳温泉にむかいました。
天候は雨。霧煙る感じの山道と茶畑の中をどこまでもくねくねといくと、ふいに運ちゃん宿の前でリトルバスを急停車させて、
「あ。お客さん、カモ。ほら」
道の中心をなんと綺麗なカモが横切ってたんですよ。なんか今回の旅を予兆させるようないいものを見たって感じがしました。
で、宿到着。
ほほー。栗野岳温泉南洲館は案外規模の大きな旅館でありました。旅館部に自炊部、それに宿のひとたちの住居なんかも。桜が何本かいい感じに咲いてます。やや葉桜っぽい咲き具合でしたけど、霧雨のなかでいい感じ。歓迎してくれてるのかな、なんて勝手に思ってみたり。あと宿のむこうのあっちの丘陵からは巨大な煙がもーくもく。なんか凄い。あとから知ったのですが、それは宿の泉源の八幡地獄の煙で、地獄の煙は、こういう雨模様の日のほうが多くなりがちなものなんだそうです。
宿のひとと宿の犬「レオ」とちょっとじゃらけたあと、自炊部の棟の30号室を案内されました。布団とテーブルと畳以外はなーんもない部屋。でも、窓をあけたら桜がすぐあって、ちょい左手にはこのお宿のメインの「竹の湯(泥湯)」があるんスから。これ以上何を望もう、の世界でありました。イーダちゃんは早くもはしゃいじゃいまして、いそいそと恒例の万年床の作成に取りかかります。で、それが済んだらむろん「竹の湯」へ---
一見したところ野沢あたりの共同湯みたいな立派な建物です。玄関のすぐ脇には小ぶりな竹林、それに白濁した湯川がごーって流れてる。扉あけて、服ぬいで、硝子戸をがらり、ふたりの先客の人影に挨拶して濃い湯煙のなかで掛け湯すると「わあ」
超! 超ブラボーなお湯です、コレ。
ゆっくり肩まで沈めていくと、これがもう気持ちいいったら。なんか身体の奥芯までぬくぬくとあったまるんです。さらりとしてて、でも、同時にぬめりけもあり、鼻腔と肌になんとも心地いい、超濃ゆーい硫黄臭。味覚は泥のエグ味のうごー、と酸性湯のすっぱさが混じりあった感じ。
「だ~っ」
と悦びの雄たけびをついあげちゃってましたねえ(^o^)/
こちら、湯舟は4分の1円形をしています。湯舟を囲む石組の一部の高いとこから源泉がドドドドドーッって惜しげもなく注がれてマス。湯質的には非常に珍しい強酸性の緑バン泉だとか。しかも、ここ、泥湯ですからね。湯舟の底は板敷きになってて、源泉の注がれるあたりの湯の底をすくってみると、指先にはあったかな泥の層がぺたりんこん。
Oh、ジーザス! とイーダちゃんは硫黄と泥の香りに幾重にもくるまれて、もう幸福と恍惚の極みでありました。
はるばるきたかいあったよなあ、なーんて独りごつと先客の福岡のおじいちゃんが話しかけてきてくだすって、泥湯内世間話のはじまりはじまり・・・1時間なんてそれこそあっという間にたっちゃって・・・。
でも、こちら「南洲館」さんには、恐ろしいことにまだまだ名湯があるのです。硫黄泉の「さくら湯」。それに石室がふたつある天然の「蒸し湯」まで。だもんだからイーダちゃんにしてみれば、こちら、こちら、ほとんど天国のようでありました。
いや、誇張ぬきで素晴らしかった。
イーダちゃんはこちらのお宿の自炊部に3/30~4/1まで3連泊したのでありました。ただし、こちらの自炊部にはお鍋も器もなーんもないんで(水道と流しと冷蔵庫とガス台しかありません。自炊部希望者はそのへん注意)、今回は飯盒と米をあらかじめ持参という変則パターンで攻めさせていただきました。「さくら湯」の硫黄泉で炊いたご飯、「竹の湯」の泥湯で炊いたご飯、どちらも大変おいしゅうございました。
自炊米をたらふく喰って、桜を見ながら宿の石畳ロードをそぞろ歩きして、お気に入りのお湯をひと湯浴みするたびに、それまで重く鈍く心の底あたりにしこっていた下界のしっっこい煩悩の数々が、うーんと伸びをして、少しづつ柔らかくなっていくのが見えるような、記憶に残る時間をすごすことができました。
そうそう、31日に霧島温泉まで遠征して帰ってくるときには、宿前で二匹の鹿まで見れたしね。
あと、4/1に初めて晴れて、「蒸し湯」の階段から上って出かけた「八幡地獄」ももくもくと凄かった。ほんのちょっとした土のへっこみからもお湯はぶくぶくと湧いてきてました。大地パワー恐るべし。
湯煙りバンザイ、南洲館バンザイ (^.^)/
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