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中央線甲斐大和駅から延々と舗装された山道を入っていったところ、山の奥にある一軒宿。雪の量は多くないものの、1月なのでところどころ足下が凍り付き、普通タイヤでは厳しいものがありそうです。昔ながらのスタイルの旅館ながら、風情を壊さないように手入れがされて、きれいな現代風の旅館になっています。木材を多用した部屋に、大きめの炬燵もいいですね。落ち着きます。
お風呂は、男女別の内湯と露天風呂、それに貸切風呂(内湯)が一つ。無色透明で無味無臭ですが、新鮮な温泉を感じられる土のような臭いが微かにあります。鉱泉ですから加温しているでしょうが、新鮮みは落ちていない印象です。成分表によると総成分100mg/kgくらいの薄い成分ですが、pH 10.2とアルカリ性なのが特徴的です。そんなに強いヌルヌルはなく、さっぱりした印象で、アルカリ性泉が苦手な人にも大丈夫です。浴室も木材が多用されていて、木の匂いが充満しているのもいいですね。ただ露天風呂はちょっと狭く感じるかも知れません。
私の印象としては、純粋に泉質だけでみれば印象が弱いのですが、浴室や宿全体の雰囲気、そして美味しい料理(写真は前菜です)、東京から近い割にはテレビ以外何もない山奥という、現代の湯治場としてのあるべき姿なのかも知れません。温泉もよいですが、宿全体の総合評価がとても高いです。16人が参考にしています