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いわき湯本本来の姿であろう湯がなんと100円。
温泉街の賑やかな場所から線路方向の住宅街へ歩くことしばらく。
月明かりの夜道を歩いたが、明るい灯火のある建物が見えてきたのでそれだろうとわかった。
いかにも「共同湯」といった趣があり多くの地元の方々で賑わいをみせていた。
タイル張りの浴槽は、かけ流し量が多く常に新鮮な湯と硫黄臭で満たされている。
入ろうとするととても熱い。熱い湯の放流口に対して正面から入ろうとしたのが間違いだった。
放流口の横から入るとそこが湯の滞留箇所となっており、温度が幾分低くなんとか入れた。
地元の方が「はっはっは。熱いだろう~。そこが温度が低くてよいんだよ。水を入れてもよいよ。」と親切に話しかけてくださった。
外からやってきた人間は私だけだったようで、仕事を終えた地元の方々が日々日常の会話を楽しんでいた。
加水の上、ようやく湯を楽しめる温度になる。
硫黄臭ほのかになめらかな湯ざわりと地元の方々との触れ合い。
月明かりの夜の下、ささやかな幸福感を味わえた。13人が参考にしています